三井不動産「室町東三井ビルディング」 10月28日オープン 「室町東三井ビルディング」 |
三井不動産は10月28日、「日本橋室町東地区開発」の第一号プロジェクト「室町東三井ビルディング(商業施設は『COREDO(コレド)室町』」をオープンする。同開発計画は、「残しながら、蘇らせながら、創っていく」をコンセプトとした地域の活性化と街に新たな魅力を創造する「日本橋再生計画」の一環で、同プロジェクトはその中核的な存在として位置付けられている。オープンに先立つ25日、記者発表会と内覧会を行った。 「日本橋室町東地区開発」は、都市再生特別地区として都市計画決定された総開発面積約11,900平方bに及ぶ5つの街区の一体開発の総称で、総延べ床面積約180,000平方bのオフィス、商業施設、賃貸住宅、多目的ホールなどの複合機能を整備する計画。全体完成予定は2014年。 「中央通り」に面する低層部のスカイラインを約100尺(31b)に統一するほか、神社と参道の新設、桜並木や石畳を配した通りの整備などを行う。 「室町東三井ビルディング」は、地上22階地下4階建て延べ床面積約41,000平方b(「COREDO(コレド)室町」は約10,190平方b)のオフィス・商業・多目的ホールからなる複合ビル。低層部は石とガラス、高僧部はガラス、金属素材を多用しているのが特徴。年間売上は40億円、年間来館者は500万人を見込む。 ◇ ◆ ◇ 冒頭に挨拶した岩沙弘道社長は、三井グループの発祥の地である日本橋の再生について、「COREDO(コレド)日本橋」から「日本橋三井タワー」の開発や三井本館の保存、三越新館の建設などについて触れ、「点から線に広がりを見せてきた」と官民による取り組みを紹介しながら、「他に類を見ない斬新で個性的な街」をつくることによって激化する都市間競争に打ち勝ち、国際競争力のある街づくりを推進していくと語った。街を分断している首都高速道路問題についても、海外の事例を紹介しながら「私のロマン」と移転・地下化などに強い意欲を見せた。 ◇ ◆ ◇ 記者の個人的な商業施設のお勧めは2階の「日本橋紀ノ重」だ。かつて海産物を入れた「トロ箱」をモチーフにした壁や椅子・テーブルが置かれており、魚河岸そっくりの濡れた床の演出も面白い。産地直送の魚介類が食べられるのはもちろん、沖縄の「豆腐よう」に少し似た「盗人」やエビの「沖漬け」なども絶品だ。マンダリンホテルを眺めながら飲めるのもいい。サラリーマンが殺到するのではないか。 女性に人気を集めそうなのが金箔専門店「箔座日本橋」だ。金沢が本店で東京発出店。店のほぼ中央には「黄金の天空」と名づけられた直径約3メートルの天井まである中空のドームが置かれている。3寸6分(10.9センチ)角の金箔が約1万6000枚張られているそうだ。 地下からの入り口には、日本橋の観光スポットやイベント情報が得られるほか、老舗のみやげ物が買える「日本橋案内所」が設置されている。 |
(牧田 司 記者 2010年10月26日) |