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まちづくりの意欲が伝わる

外構がいい住林「フォレストガーデン京王堀之内」


「フォレストガーデン京王堀之内」ウェルカムゲート

  住友林業は10月20日、東京都八王子市の大規模戸建てプロジェクト「フォレストガーデン京王堀之内」の報道陣向け内覧会を行った。

 物件は、京王相模原線京王堀之内駅から徒歩11分、八王子市越野に位置する開発面積約18,000平方b、総区画数106区画(戸建分譲91区画・建築条件付土地分譲15区画)。8月に分譲し完売となった1期5戸の土地面積は170.01u〜195.60u、建物面積は110.12u〜129.77u、価格は4,800万円〜6,250万円。木造軸組工法(マルチバランス構法)・2階建て。

 “つながりを育み愉しむまち”をコンセプトとして、「大地とのつながり」「地域とのつながり」「家族とのつながり」「街とのつながり」の4つのテーマを設定した同社単独事業としては初の100区画を超えるプロジェクト。全区画の完成は平成25年春の予定。

 多摩産材のヒノキを建物の柱と土台に採用したほか、家族のコミュニティ形成に配慮したプラン、地域とのコミュニティ醸成を図るため自然石のベンチや街並み保全のためのサービスを提供するのが特徴。

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 同社の建売住宅を見るのは初めてだった。もちろん、「住林の建売住宅」とはどんなものだろうかというのが一番の関心事だった。

 モデルハウスは1棟しか見ていないが、建物のプラン、設備仕様は特段驚くものはなかった。リビングの天井部に、構造材である梁を“あらわし梁”として室内に露出させているほか、リビング・ダイニングルームの飾棚(本棚)、玄関シューズインクロークのトップが天然木だったほかは、他のデベロッパーの建売住宅とそれほど変わらなかった。

 驚いたのは外構だった。土地はUR都市機構の競争入札により購入したもので、平均176平方b(53坪)の敷地面積は入札条件に入っていたはずだが、外構は立派なものだった。同社の力の入れようが十分伝わってきた。

 御影石、大理石などの端材を利用したベンチ、石英、砂岩を多用したウェルカムゲートや石積土留め、オリジナルの門柱・花台、敷地から約 50 センチセットバックさせたグリーンベルト、木調アイテム、シンボルツリー、サブツリー、サイドツリーなどの植栽計画が目を引いた。


街並み

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 内覧会に出席した同社常務執行役員不動産事業本部長・渡部日出雄氏や不動産事業本部まちづくり事業部長・町野良治氏らの挨拶も、まちづくりへの姿勢、意気込みがストレートに伝わってきた。

 記者は、昭和50年代〜60年代の素晴らしい建売住宅を見てきており、土地が30坪かせいぜい広くて40坪の最近の建売住宅に失望しているので、関係者の語る言葉はとても新鮮に思った。「住林らしい」「木のプロ」として力を入れていこうという姿勢がひしひしと伝わってきた。

 例えば、「最近の建売住宅はみんな30坪ぐらいだが、1区画の土地面積についてどう考えているか」という記者の質問に対して、町野氏は「収益を考えると土地面積が狭いほうがいいのかもしれないが、極力40坪以上でやりたい。住林の建売住宅として40坪を切る勇気はない」と答えた。

 厳しい仕入れ競争についても町野氏は「パワービルダーなどとの事業者の理論でしかない仕入れ競争はしない。競争が少ないエリアに的を絞っても勝てる」と語った。

 渡部氏も、マンション事業について「いまのところ3カ所しかないが、資金回収型でなく住林らしいマンションとは何かを追求してもいいのでは。現在はその検証中」と語った。

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 販売も好調で、第1期の18棟はモデルハウスを除く17棟が契約済みで、2〜3月に竣工予定の12区画についてもすでに9区画に申し込み(件数は19件)があるという。3期についても販売を前倒しして年明けから販売するという。

 同事業部の契約棟数は前々期が101棟、前期が144棟、今期はすでに200棟近くに上っており、年間500戸体制に伸ばす方針だ。

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 販売が好調に推移しているのは納得だ。最初に同社がニュースリリースを出した時、価格がものすごく安いと思った。瞬く間に売れるのではないかと思った。

 隣接する「TOKYO DECORTE (トウキョウ デコルテ)」も分譲開始時に取材しているが、こちらは価格がほとんど6,000万円以上で7,000万円以上というのも相当数にのぼっていた。こちらも立派な団地だが、やや価格が高いと正直思った。

 住林が土地を購入したのは昨年で、「TOKYO DECORTE (トウキョウ デコルテ)」より3割ぐらい購入価格が安いという。それでも入札に参加したのは同社だけだったようだ。


街並み

1区画170u以上 景観美が特徴 「TOKYO DECORTE(トウキョウ デコルテ)」(2008/2/5)

(牧田 司 記者 2010年10月20日)