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三井不動産 「三井ガーデンホテル上野」 9/14 オープン


「三井ガーデンホテル上野」

 三井不動産は9月14日、同社グループの三井不動産ホテルマネジメントが運営する「三井ガーデンホテル上野」を開業する。同施設は、三井ガーデンホテルチェーンの全国で17施設目4,521室となるもので、三井不動産がホテル部分を賃借し、三井不動産ホテルマネジメントが運営するもの。開業に先立つ13日、プレス向け内覧会を行った。

 同ホテルは、東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅から徒歩1分、JR上野駅から徒歩2分、台東区東上野三丁目に位置する14階建て全245室の規模。設計・施工は東急建設。建物所有者は戸部商事。客室は広さ約18uが中心で、宿泊料金は1人利用で13,650円〜、2人利用で16,800円〜。1階にイタリアンレストランを併設している。

 挨拶した三井不動産ホテルマネジメント・石田健社長ら関係者は、「ビジネスにもレジャーにも優れたロケーションにあり、地域の特性を生かし、女性専用のレディースルームや、英語、中国語、韓国語などに対応するサインを設置したほか、テレビニュースも見られるようにした。外観・内装デザインなども緑や文化、歴史・芸術を意識したものを取り入れた」などと語った。

 また、同ホテルの総支配人・宇佐美庸之氏は「うってつけの場所に出店できた。客室面積も他のホテルは14〜15uが多いが、一回り広い18uにしたので差別化もできている」と語った。


スーペリアツイン(25平方メートル)

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 館内には、「森の住人」をテーマにした東京藝大卒の工芸作家3人の作品約70点が設置されており、そのいくつかを見ることができた。佐治真理子氏の「妖精のおもてなし」、木下哲人氏の「生命の予感」、桐山征士氏の「良き隣人たち」だ。エレベータ内にも作品が設置されており、かなり女性客を意識したものだと理解した。

   
左から佐治真理子さん「妖精のおもてなし」、木下哲人氏「生命の予感」、桐山征士氏「良き隣人たち」

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 記者は、もちろんホテル業界のことは分からないが、「いい街」の指標として勝手に@立派なホテルがあることAデパートなどショッピングが充実していることBレストランなど飲食が楽しめること−この3点を挙げているが、上野はこの3指標から判断して山手線の東京、新宿、渋谷、池袋だけでなく、恵比寿、品川、大崎にも負けると思っている。

 電車の線路、高速道によって街が分断されていることもその理由に挙げられるだろうが、東北方面からの玄関口であることや、あるいは浅草寺に集客を委ねてきたからではないかと思っている。つまり、街を活性化する自助努力を怠ってきたような気がする。

 他の街に負けないような都市施設が上野には必要だろうし、古い旅館・ホテルの再生も大きな課題だと思う。

(牧田 司 記者 2010年9月13日)