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サービスの質を高めた東急不動産「グランクレール成城」


「グランクレール成城」


 東急不動産は9月7日、同社のシニア向け住宅 9施設目(803室)で都内初の高齢者専用賃貸住宅「グランクレール成城」の報道陣向け内覧会を行った。同施設はシニア住宅79戸と介護住宅33戸からなり、シニア住宅は9月17日に開業する。介護住宅は来年3月開業予定。

 物件は、小田急線成城学園駅から徒歩13分、世田谷区成城8丁目に位置する地下1階地上5階建て全79戸。専有面積は41.21〜87.24m2 。間取りは 1R (17戸)が41.21〜46.80u、1LDK(40戸)が46.59〜66.56u、 2LDK(21戸)が60.72〜87.24u、3LDK (1戸)が84.34u。

 契約は@終身建物賃貸契約のほか、A要介護時の提携介護住宅への移行ができるグラブクレール入会契約B共用施設やサービスを利用するための3種の契約がある。支払方法は一括払いと月額払いが選択でき、一括の場合の入居時費用は75歳で6,810.6万円、月額利用料金は14.35万円、月払いの場合は入居時費用が1,355.7万円、月額利用料が46.25万円。

 入居できるのは、満60歳以上で、日常生活を自立して営むことのできる健康状態の人など。

 同施設の開業に当たって挨拶した同社シニアライフ事業本部シニア事業部統括部長・梶野秀之氏は「高級住宅街として知られる成城の地に共用施設の充実を図り、高いサービスを提供するのが特徴。今後も量の拡大よりも介護、医療、食事サービスなど質の高い事業を目指す」と語った。

 契約・申し込みは募集戸数の35〜40%にのぼり、入居者の属性は、同社のこれまでの東急沿線の施設と異なり、地域は世田谷を中心とする都内居住者が9割(他の施設は都内と他の地域が半々)で、入居予算も6,000万円以上(同4,000万円以上)という。

     
エントランスホール                     ダイニング

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 今回の開業に当たって、同社は食事サービスの充実を図ったという。他の標準的なグランクレールの食事は予約制で、朝食が420円、昼食が420円、夕食が630円なのに対し、この施設は予約なしで朝食が420円、昼食が525円、夕食が840円。1カ月で9,450円アップした。入居者の要望に添ったものだという。

 記者は、そんなに数は多くはないが、これまで特別養護老人ホームや民間有料老人ホームに体験宿泊し、入居者と一緒に食事もした。はっきり言って食事はどこもまずかった。酒も飲ませてもらえなかった。

 そこで質問した。「食事はまずくないのか」と。担当者は「あとで試食もしていただきます。専門の料理長が作ったもの。自信を持っている」と答えた。試食したのは鶏肉のトマト煮と白身魚のあんかけだったが、味がしっかりついており、確かに美味しかった。カロリーも1日最大で1,800キロカロリーぐらいに抑えられている。

 入居者は圧倒的に女性が多く(約8割)、3食ともダイニングで食事する人は多数派ではないそうだが、これなら毎日美味しい食事ができそうだ。


夕食メニューの例

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 現地が、あのサクラビア成城に隣接しているのには驚いた。サクラビアの募集が始まったのはバブルの頃だと記憶しているが、入居一時金は確か数億円していた。また、施設の道路を挟んだ対面にはある大手デベロッパーのマンションも分譲されていた。

 分譲マンションの相場としては、駅からの距離を考えると坪単価350万円は高いと考えたが、同社の担当者によると相場としては300万円を割るそうだ。同社が分譲マンションにしなかったのは正解だろう。同社が土地を取得したのは平成18年という。


大浴場

 

(牧田 司 記者 2010年9月7日)