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埼玉県の過去最高レベルマンション 

近鉄不動産他「グランド ミッド タワーズ大宮」


「グランド ミッド タワーズ 大宮」完成予想図


 近鉄不動産(事業比率45%)・鹿島建設(同39%)・小田急不動産(同16%)の3社JV大規模タワーマンション「グランド ミッド タワーズ 大宮」のモデルルームを見学した。

 物件は、 JR 大宮駅から徒歩7分、さいたま市大宮区下町3丁目に位置する30階建てツインタワー全941戸の規模。専有面積は約39〜174平方b、価格は未定だが、平均的な広さである75uの南向き中住戸で4000万円台後半が中心となる予定。竣工予定は平成23年1月下旬。設計・施工は鹿島建設。販売代理は三井不動産レジデンシャル、近鉄不動産、小田急不動産。販売は6月下旬。来場者は3週間で700件を越えている。

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 結論から言うと、間違いなく今年を代表するマンションの一つだ。さらにいえば、規模・基本性能・デザイン・共用施設などを総合して評価すると、埼玉県のマンションの歴史で最高レベルのマンションだろう。それほど素晴らしいマンションだ。

 外観デザインがいい。建物はかなりの部分が建ち上がっているが、それぞれが四角形で各面はシンメトリーになっている。各面は三分割され、それぞれの面を分割するマリオン壁が頂部のコーナーボーダーへとつながっている。色は白が基調のモノトーンだ。

 立地条件やターゲット層、グレードのよって外壁のカラーリングは当然変わってくるが、このマンションは市内の最高の立地とアッパーミドルをメインターゲットにするマンションとして、もっともふさわしい美しい外観のマンションだと判断した。

 外構、共用施設も充実している。敷地面積は約19,000平方b超。グランドゲートを入るとすぐに約3,200平方b超の広大な庭園が広がる。さらに水盤、アクアガーデン、フラワーガーデン、グランドラウンジ、オーナーズラウンジが1階部分に設置されている。それぞれの棟の27階にはビューラウンジやゲストルームが設けられており、その他の施設もほとんど全て揃っている。面白いのは、マンション居住者専用のセブン−イレブンが設置されることだ。このような店舗が計画されるのはわが国初だろう。

 建物は鹿島の「ハイブリット・ダブルチューブ」工法で、コーナー住戸には順梁、中住戸には中間梁を採用している。SI思想の設計でもあり、ボイドスラブ厚は350ミリの二重床・二重天井でふところ厚も厚い。天井高は2600ミリ。床材の遮音等級はLL−40を採用している。

 モデルルームは3タイプ。一般的な住戸はともかく、価格が1億を超える174平方bは全てが本物志向だ。ザ・ペニンシュラ東京も手がけているデザイナー橋本夕紀夫氏がコーディネートしたものだ。亀甲仕上げの床をはじめ建具・面材は全てクリ、トチなどの突き板の手仕上げによるものだ。天井高は3メートル。廊下幅は1〜1.2メートル。ドアはイタリア製だ。

 もう一つの25戸程度あるという高額住戸の設備仕様も極めて高い。

 価格も間違いなく割安感がある。75uで4000万円台後半というのは単棟型のマンションでも、この立地ならそれぐらいするはずだ。共用施設、基本性能の高さなどを考慮すると記者は極めて買得≠フマンションだろうと思う。

(牧田 司 記者 2010年6月2日)