コンパクトマンションの売れ行き計るバロメーター 三井不動産レジデンシャル「パークリュクス初台」 「パークリュクス初台」完成予想図
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三井不動産レジデンシャルがモデルルームをオープンした等価交換のコンパクトマンション「パークリュクス初台」を見学した。 物件は、京王新線初台駅から徒歩3分、渋谷区初台1丁目に位置する6階建て全74戸(分譲住戸は50戸)。専有面積は約36〜73平方b、価格は未定だが、坪単価は315〜316万円程度になる模様だ。竣工予定は平成22年11月上旬。施工は奥村組。 駅近でありながら敷地西側が第一種低層住居に位置し、敷地形状を利用したワイドスパンの住戸が多いのが特徴だ。 現地は、標高約 39 メートルの初台台地に位置し、標高約 15 メートルの渋谷駅周辺とは約 24 メートルの高低差がある高台立地だ。用途地域は近隣商業と第一種低層住居専用地域(容積率 297 %)。 敷地形状は南北約77メートル、東西約20メートル。敷地東側は幅約10メートルの区道を挟んで3〜4階建ての商店街が並んでおり、その奥は1種低層住居地域。敷地西側は第1種低層住居専用地域だ。区道はそれほど交通量は多くない。 建物は、南北に細長い敷地形状を利用したワイドスパンの内廊下方式を採用。 1階は店舗、2階は非分譲住戸で、分譲住戸は3階以上。専有面積は40平方b台が28戸、50平方b台が8戸、60平方b台が6戸、70平方b台が7戸という構成だ。5階以上は都心方面が一望できる。2層吹き抜けのエントランスホールの壁には、リッツ・カールトン東京のメインロビーにも作品が掲げられているグラスアート作家・野口真里さんのアート作品を配し、ギャラリーのような空間を演出している。 南西角住戸の西側間口は12〜14メートル、南東の住戸の間口は11.4メートル。40平方b台の住戸の間口も5.7メートル以上だ。もっとも狭い36平方bの住戸も南側の間口は3.2メートルだが、西側の間口は 12メートルあり、約17平方bのルーフバルコニーも付いている。 ◇ ◆ ◇ 初台駅圏では、6年ぐらい前に野村不動産が分譲して人気になった「プラウド代々木初台」(83戸)があるが、それ以降はほとんど分譲時例がない。供給が極めて少ないエリアだ。 単身者やDINKSにとって単価は決して安くはないが、今後相次いで分譲される単価300万円前後のコンパクトマンションの売れ行きを計る意味でも興味深い物件だ。いわば高単価コンパクトマンションの売れ行きを計るバロメーター的な物件といえそうだ。 この物件が売れないようでは、他の物件の苦戦は免れないだろう。分譲開始は5月末。来場者はすでに150件あるという。 |
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(牧田 司 記者 2010年5月10日) |