中央住宅 発祥の地で「時めく街 草加松原」65棟 「即日完売目指す」担当者 「時めく街 草加松原」モデルハウス |
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ポラスグループの中央住宅は3月6日、同社発祥の地・草加市で同社過去最大規模の戸建て団地「時めく街 草加松原」(全65棟)の分譲を開始する。分譲に先立つ4日、現地記者見学会を行った。 物件は、東武伊勢崎線松原団地駅から徒歩8分、草加市草加4丁目に位置する開発面積約8,700平方b、全65棟の規模。1戸当たり土地面積は約100〜120平方b、建物面積は約92〜114平方b、価格は3,480万〜5,280万円(最多価格帯4300万円台)。 テーマは「永住」。永住にふさわしい住宅版エコポイントの対象となる長期優良住宅(一部除く)とし、 60年を 1 年サイクルとするメンテナンスプログラム「ロングサポート60」を組み込んでいる。10年ごとの有償メンテナンスと保証の継続、60年ごとの大規模な点検を実施する。 また、外構や植栽に統一感を持たせると同時に、同じ外観・間取りとならないように変化も持たせている。美しい街並みを維持するため建築協定も設けている。 挨拶した同社常務取締役・品川典久氏は、「私は入社して32年になるが、駅に近くこれだけの規模は草加市内では当社初めて。他社もないはず。希少性の高い土地で、1年前に取得できた。6メートル道路を整備し、外観・植栽にも配慮し、建築協定も定めた。わが社の40年の歴史に60年のサポートシステムを加え、思い入れの地にふさわしい団地にした」と語った。 販売を担当する同社戸建分譲事業部越谷事業所営業課部署長・高橋明氏は「この1カ月で問い合わせは116件。手応えも十分で、即日完売を目指す」と、販売にかける意気込みを語った。 ◇ ◆ ◇ 記者は今年1月早々、同社が同沿線の西新井駅圏で分譲し、わずか3日間でほぼ即日完売した「フージョン・グレース西新井」(全29棟)を取材している。今回の物件は、立地条件もよく似ており、価格はむしろ安い。価格が安いのは松原団地駅ということもあるのだろうが、安い分、土地面積も広い。商品企画、設備仕様は他の団地と同様、顧客満足に応えるものだ。パワービルダーの物件とはレベルが違う。期分けの戸数を聞かなかったが、30棟ぐらいなら即日完売も十分とみた。 ◇ ◆ ◇ 記者がもう一つ注目したのは、用地取得時期だった。現地は建ぺい率60%、容積率200%の社宅跡地だ。現地を見たときこれはマンション用地≠セと思った。周囲には戸建てもあったが、マンションが建ち並んでいた。 関係者に聞いたら、3年前に用地売却の話があったそうだ。同社発祥の地(草加市新田)でのどから手が出るほど取得したい土地だったそうだ。ところが、マンションデベロッパーとも競合し、戸建てとして採算ラインに乗らなかったという。記者の推測だが、仮に3年前にこの土地をマンションデベロッパーが取得していたら、分譲単価は間違いなく坪150万円を突破し、170万円ぐらいになったのではないだろうか。 その後は、ご存知の通りサブプライム、リーマンショックだ。マンションデベロッパーは全て手を引いた。同社は取得価格を公表はしていないが、容積率200%のエリアでも採算ラインに乗ることから取得したのだろう。 この話を品川氏にぶつけたら「当社は、容積率を全部使って建物を詰め込むようなことはしない」と答えた。60年の「ロングサポート60」を盛り込んだことにも、このプロジェクトにかける意気込みが伝わってくる。
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(牧田 司 記者 2010年3月4日) |