免震で設備仕様レベル高い 東建・ MID都市開発「ブリリアタワー所沢ロジュマン」
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所沢銀座商店街の道路沿いに林立するマンションを数年ぶりに取材した。東京建物とMID都市開発が共同(事業比率50:50)で分譲している「ブリリアタワー所沢ロジュマン」だ。 物件は、西武池袋線・西武新宿線所沢駅から徒歩9分、所沢市寿町に位置する25階建て全167戸の規模。専有面積は約70〜88平方b。坪単価は174万円。竣工予定は平成22年3月下旬。設計はGA建築設計社、施工は西武建設。 昨年12月末から分譲開始されており1期60戸のうち現在まで約50戸が販売済みだ。販売中の価格は3,160万〜5,050万円。来場者は約350組。この時期の売れ行きとしては大健闘の部類だろう。 最大の特徴は、近隣のマンションの中では初の免震工法が採用されていることで、設備仕様レベルも高い。 記者は単価を180万円ぐらいが妥当と考えていたので、割安感もある。月に10戸売れれば完成までに完売する計算だ。 ◇ ◆ ◇ この銀座商店街でマンション分譲が始まったのは平成5年あたりからだ。所沢駅西口から旧庁舎にかけて約24ヘクタールが「中心市街地再開発整備地区」に指定され、銀座地区約11ヘクタールでは「所沢市中心市街地街並み整備計画」として再開発が進められてきた。 これまで建設されたマンションは、国や市から「優良建築物等整備事業」の適用を受けた8棟1552戸を中心に10棟を超える。その数は2000戸を超えるはずだ。これらは総合設計制度などの適用を受けているため、容積率が400%から500%に緩和され、高さも100メートル超もある。 数百メートルの距離に林立するマンションに挟まれるように古い商家が点在する様は、異様な感じもするがこれも時代の流れか。道路沿いにまだ数棟は建つ余地がありそうだ。 記者が気になるのは、数の多さではない。市では街並みガイドラインに添って建築されているというが、外観のカラーリングはまちまちで、下層階のデザインを蔵造り風にしたりしているところもあり、全然調和が取れていないことだ。整備事業には国や市から70億円の補助金が支出されている。スカイラインやデザインなどを統一してスッキリしたものにして欲しかった。もはや手遅れだ。 このほか、銀座通りでは住宅63戸を含む公益施設、業務施設などからなる「所沢元町北地区第一種市街地再開発事業」(施行者:独立行政法人都市再生機構)が施行中だが、分譲予定デベロッパーの日本綜合地所が会社更生手続きを開始したためどうなるか現段階では未定だ。 「優良建築物等整備事業」などの助成を受けている完成済みのマンション グラシスタワー 182戸(27階建て/1999年完成) |
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(牧田 司 記者 3月12日) |