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理解できない西武不動産流通の解散決議

  西武ホールディングスは 1月8日、同社の子会社西武不動産流通を3月末に解散すると発表した。

 西武不動産流通は2005年、西武不動産販売(現西武不動産)から独立。不動産仲介事業を展開してきたが、今後も収支改善の見通しが立たないことから、不動産仲介事業から撤退し解散する。正社員79名。

 最近3年間の業績は、2005年度は売上高875(百万円)、経常利益76(同)、2006年度は売上高990(同)、経常赤字13(同)、2007年度は売上高786(同)、経常赤字210(同)。

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 残念でならない。西武不動産流通自体は小さな会社かもしれないが、西武鉄道グループの西武不動産とともに鉄道系不動産・流通会社として沿線の住民や湘南の大規模開発地ではよく知られた会社だ。

 ゆりかごから墓場まで≠ェ事業範囲の鉄道会社にとってなくてはならない事業分野だと思っていた。単体では赤字であっても、グループ全体のイメージアップに大きな貢献をしているはずだ。

 少子高齢社会では、不動産流通会社やマンション管理会社の出番が益々増えると思っているだけに解散決議は理解できない。

 記者は西武ライオンズファンだが、京王沿線に長く住むことから、いつも利用するホテルは京王だし、京王デパートもよく利用する。最初にマンションを購入しようと思ったのも京王不動産だった。

 解散によって赤字はなくなるかもしれないが、失う利益のほうがはるかに大きいのではないだろうか。

(牧田 司 記者 1月9日)