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 住友不動産 44階建て全842戸の賃貸マンション

「セントラルパークタワー ラ・トゥール新宿」竣工へ


新宿超高層群の夜景


 住友不動産は9月18日、新宿区西新宿六丁目で建設中の高級賃貸マンション「セントラルパークタワー・ラ・トゥール新宿」の賃借人募集に関する記者発表会を開いた。

 同物件は、JR新宿駅、東京メトロ丸の内線西新宿駅、都営地下鉄大江戸線都庁前駅などを最寄駅(もっとも近いのは都庁前駅から徒歩5分)とする敷地面積約12.000平方b、延べ床面積約153.000平方b、44階建て全842戸(権利者住戸238戸含む)の規模。専用面積は約49〜305平方b、月額賃料は24万〜230万円(中心は60〜70平方b台で30万〜50万円)、平均坪当たり賃料は1.6〜1.7万円ぐらい。竣工予定は2010年3月。設計は日本設計、施工は鹿島・大成建設。同社は6〜7年前に再開発組合から保留床を取得して、開発していた。

 建物は制震構造とし、外壁にはガラスカーテンウォールを採用。住戸の階高は約3.4メートル確保。フィットネスルーム、ゴルフレンジ、スカイラウンジなどの共用施設の充実も図る。敷金は4カ月、礼金は「昨今の状況を考慮し」徴収しない。

 「ラ・トゥール」は同社の高級賃貸マンションブランドで、2000年の第一号「芝公園」以来、これまで12棟1.100戸を供給している。今回のマンションは、「ラ・トゥール」シリーズの集大成でもあり、フラッグシップに位置づけられている。都心の利便性を享受できるだけでなく、緑豊かな新宿中央公園に隣接しており、超高層ビル街や富士山も見晴らすことができる立地環境にある。豊富な住戸バリエーションと、充実した共用施設を備えている。

 同社の賃貸マンションとしては初のインフォメーションサロンを9月19日にオープンし、竣工前からの募集を開始する。

 
「セントラルパークタワー・ラ・トゥール新宿」外観(左)と空撮


44階 ペントハウス住戸(完成予想図)

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 記者発表会に出席した同社常務執行役員ビル事業本部副本部長・高橋正行氏は「ニューヨークのセントラルパークをほうふつとさせる立地にガラスカーテンウォールの圧倒的な存在感がある、最上位のものをつくった。富裕層に満足していただけるはずだ」と挨拶した。

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 このマンションは記者にとって極めて感慨深い物件だ。昭和60年代の前半、M興産が地上げを始めたころから、M興産がゼネコンのF社に用地を売却する平成2年のころまでずっと取材を行っていた。当初坪200〜300万円台だった土地が売却時は坪3000万円だったと記憶している。接道部分は坪1億円で買収されたはずだ。

 国土法の規制を逃れるため文筆登記していたのも知っていた(というより、当時はそうするのが当たり前だと思っていた)。その後、M興産は国土法違反で告発された。F社は過大な投資がたたり、ほとんど破綻状態に陥った。

 あれから20年。まさかこのような超高層マンションができるとは夢にも思わなかった。しかし、当時は坪単価1000万円超のマンションが飛ぶように売れていた。そういう時代だった。


グランドエントランス

(牧田 司 記者 9月18日)