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単身女性向けのセコムホームライフ「明大前」が健闘


「グローリオ明大前」(物件の南側から)

 

ベッド組み込み型システム収納「アトレット」標準装備

 厳しい市況が続いているマンション市場で健闘している物件を紹介しよう。セコムホームライフの「グローリオ明大前」だ。

 京王井の頭線・京王線明大前駅から徒歩6分、杉並区和泉2丁目に位置する8階建て全105戸(住戸84戸、トランクルーム20戸)で、専有面積は約25〜66平方b。住戸の最多価格帯は2500万円台、トランクルームは1坪タイプで約110万円。坪単価は340万円。建物は2月に竣工済みで、3月下旬に入居が始まる。

 物件概要で分かるとおり、いわゆるコンパクトマンションで、ターゲットは単身女性。単価が高いエリアであるため、専有面積も圧縮気味だ。

 昨年11月末から販売が始まっており、現在まで約半分が契約済みだ。同社も現地販売担当者も竣工段階で半分残っていることに不満の様子だが、実質3カ月で40戸も売れているのだから大健闘といってよい。

 健闘の要因はいくつかあげられる。まず第1の立地条件。明大前は、京王線のなかでもっとも人気の高いエリアの一つだ。現地は明大和泉キャンパスに近接。敷地東側は井の頭通りに面し、敷地南側は3階建ての前建があるが、その先は玉川上水公園だ。まずまずの立地だ。

 第2はプランだ。これがファミリーマンションだったら、おそらく惨敗だろう。坪単価340万円でファミリーマンションが売れる立地条件ではない。コンパクトにし、しかも単身女性が買える価格の上限と思われる3500万円以下に価格(専有面積)を圧縮しているのが成功している。この時期、もっとも元気≠ネ単身女性をターゲットに置いたのが正解だ。

 第3は、専有面積を圧縮している半面、同社オリジナルの生活空間「アトレット」の提案がユーザーの心をとらえたようだ。

 これは、ベッドを組み込んだシステム家具で、昼間はベッドを格納し、リビングとしてりようできるものだ。従来からあるもので目新しいものではないが、これをオプションにしないで全て標準装備としている点だ。あったらいいな≠ニいうものを盛り込んだのがみそだ。このほかホテルライクな内廊下方式も採用。

上層階のDINKS向けは、単価の割には設備仕様がいま一つで販売には苦労しそうだが、立地条件が支援材料になるか。


「グローリオ明大前」(敷地の東側から)

 

(牧田 司記者 3月19日)

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