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大京、日神不、ダイナシティ 各社が業績を下方修正

 

 大京、日神不動産、ダイナシティのマンションデベロッパー3社は4月25日、それぞれ平成20年3月期決算の業績予想を下方修正すると発表した。昨秋からマンション市況が急激に悪化しているが、大手にもその影響が出ていることが明らかになった。

 大京は、連結売上高3941億円(平成19年5月発表時4185億円、増減率△5.8%)、経常利益277億円(330億円、△16.1%)、当期純利益162億円(305億円、△14.3%)と修正。当期純利益については、当期に繰延税金資産を取崩すため修正を行ったとしている。

 また、平成21年3月期の売上高予想も3920億円(4580億円、△14.4%)、経常利益95億円(360億円、△73.6%)、当期純利益95億円(355億円、△73.2%)に修正した。

 日神不動産は、連結売上高405億円(平成19年9月発表時537億円、増減率△24.6%)、経常利益28億円(59億円、△52.5%)、当期純利益13億円(34億円、△60.3%)に修正。

 修正の理由として、単身者、 DINKS 向けは健闘したものの、期の後半から想定以上にファミリーマンションの売れ行きが悪化したためとしている。また、大幅な落ち込みは、物件の引渡しが期末に集中したため。当期純利益では、繰延税金資産の取崩しを約9億円見込んだためとしている。

 ダイナシティは、連結売上高329億円(平成20年2月発表時331億円、△2億円)、経常損失24億円(△17億円、−)、当期損失92億円(△14億円、−)に修正。

 修正理由として、同社はソリューション事業からの撤退を決めており、現在保有している物件と収益性が低くプロジェクトを継続しないことを決定した物件について評価の見直しを行い、土地・建物合計18物件68億円の特別損失を計上するためとしている。

 同社はまた、4月24日付で取締役副社長・中山豊氏が退任したと発表した。

◇   ◆   ◇

 業績の下方修正は予想していたこととはいえ、想像以上に市況が悪化しているようだ。

 マンション市況の好不況のターニングポイントはなぜか正月休み、ゴールデンウィーク、夏休みなどに集中している。

 今回の市況悪化のきっかけは言うまでもなくサブプライムローン問題だが、市況急変は株価が暴落したお盆休みだった。前回のバブル崩壊も、夏休み明けの9月に突如起こった。その前のマンション不況突入も、夏休み明けの9月初めで、台風に直撃されたのがきっかけだったのを記憶している。

 ちょっとしたきっかけでパニック状態に陥ったり有頂天になったりするのは記者の特性だが、どうも日本人にみんな共通することのようだ。群れでしか行動できない馬や羊に牛、雁にアジにサンマ…考えてみたら、動物は基本的にみんなそうだ。ホモ - サピエンスも同類だと思うと悲しくなってくる。

 こんなときはもうパーッと飲むしかない。頑張れ営業マン!株価は底を見せつつあるではないか! 

                                                                      (牧田 司 記者 4月25日)
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