ポラス 延長サドンデスで荒川が決める！?
スクイズ２度空振り いずれも得点に結びつく
勝利して成田主将と抱き合うポラス飯田監督。バンザイをするのは近藤投手
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | R | |||
| ポラス | ０ | ０ | ０ | ０ | ０ | ０ | ２ | ２ | ||
| サンフロンティア | ０ | ０ | ０ | ０ | ０ | ０ | ０ | ０ |
サンフロンティア青木 スクイズ外すも暴投で２失点
勝ったポラスにとっては何とも幸運な、敗れたサンフロンティア不動産にとっては何とも悲劇的な結末となった。ポラスは大会参加２年目で初の東京ドーム進出を決め､サンフロンティアは初のドーム進出の夢が断たれた。サンフロンティア青木投手は、完全試合を達成した前回よりは調子はよくなさそうだったが､ここぞというときは速球を決めた。６回まで無失点に抑えたが､最後外す球が暴投となり涙を飲んだ。
ポラス 打安点
⑧ 荒 川３ ０ ０
④ 内 田３ ２ ０
⑨ 太 田３ １ ０
⑤ 成 田３ ０ ０
③ 野 口３ ２ ０
⑦ 宮 山２ ０ ０
② 本 間２ ０ ０
⑥ 菊 地２ ０ ０
① 近 藤２ ０ ０
振球犠
７ ０ ０ 23 ５ ０
……………………
サンフ 打安点
② 芳 賀２ １ ０
③ 小 林３ ０ ０
⑧ 二 宮３ ０ ０
⑨ 雨 宮３ ０ ０
① 青 木３ ０ ０
⑥ 品 川２ ０ ０
⑤ 野 崎２ １ ０
④ 中 尾２ ０ ０
走４稲 田０ ０ ０
⑦ 塩 澤１ ０ ０
振球犠
３ ２ ０ 21 ２ ０
……………………
投 手回安振球責
近 藤 ６ ２ ３ ２ ０
……………………
青 木 ６ ５ ７ ０ ０
３塁打 野崎
ポラスの曲者・荒川 スクイズ失敗しても捕球も阻む
まるで同じシーンを見るような暴投のシーン（写真左は最初の、右は２度目のスクイズ。打者は荒川）
「オレは、何にもしてないよ」荒川（表情からはふてぶてしさが読み取れる。ただでは倒れないポラスの核弾頭）
ポラス近藤、サンフロンティア青木の投手戦は０－０のまま７回延長サドンデス（１死満塁で攻防）。先行のポラスの打順は１番・荒川から。ポラスはこれまで、３塁に走者を進めると必ずといっていいほどスクイズを敢行してきた。中でも、荒川はチームきっての曲者。ここでもスクイズはミエミエだった。
案の定、スクイズを決行した。ところが、青木の投球は大きく本塁ベースをそれ､芳賀捕手は球を後逸（記録は荒川の空振りと暴投）。３塁走者の本間は難なく生還してまず１点。
貴重な１点をもぎ取ったポラスは、ヒッティングに切り替えるかと思われた。打者の荒川は打ち気満々だ。ところが、ポラス飯田監督はまたもスクイズを指示。青木の投じた球はまたまた暴投となり、捕手が後逸。この間に３塁走者の菊地もホームイン（記録は荒川の空振り三振と暴投）。
結局、この２点が決勝点となった。荒川は「俺は、何もしてないよ」と言ったが､捕手に捕球させないよう身体をすり寄せた。一つ間違えは、守備妨害に取られかねない頭脳的なプレーだった。
青木にとっては悔やまれる暴投となった。「スクイズは外したつもり」と言葉少なに振り返ったが､〝抑えよう〟という気持ちが暴投になったようだ。
サンフロンティアの不運は続く。
その裏、打者は日曜ブロックの首位打者・二宮。長打が出れば逆転サヨナラの場面だ。二宮の強振した打球はライナーとなって左翼を超えるかと思われたが、前進守備を取っていた宮山の正面を突いた。この時点で２死。ここで３塁走者の塩澤はタッチアップから本塁を狙った。明らかに暴走と思えた。結局、塩澤は３本間に挟まれタッチアウト。併殺となり試合終了。その瞬間、ベンチは凍りついた。泣き出す応援団の女性もいた。
この日、サンフロンティアは中央区の２部の準決勝戦（対国分）もあり、選手は半分しか集まらなかった。結局、中央区の大会も１点差で敗れた。ナインは「長い夏が終わった」とうなだれていた。
「外した球だったが…」サンフロンティア青木絶句
敗戦に凍りつくサンフロンティアの女性応援団（泣き出す人も）
○飯田監督 全員の力で勝ちました。なかなか相手のピッチャーから点が取れなかった。運がよかった
○近藤投手 相手投手が同世代。高校から知っていて雲の上の存在でした。勝ててよかったです。あとは先輩の守備に助けられました
○野口 いいピッチャーでしたので気合を入れた。結果が出せてよかった（２安打を放ち）
サンフロンティア二宮は打率５割で同率首位キープ
●二宮監督 みんなに申し訳ない。全員そろっていなかったので、皆で勝ちたかった。力及ばず（この日は３打数無安打に終わったが、通算１２打数６安打で打率５割の成績を残し、同率で首位打者をキープした模様）
●野崎 （２回、２死から３塁打をはなったが）負けたので … 。ランナーをにぎわせたが、青木のために１点取りたかった
●青木投手 僕のせいです。０点に抑えられていたんですけど …
ポラス近藤投手 サンフロンティア青木投手
サンフロンティア不動産ナインと応援団
（牧田司記者 11月25日）