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東京建物「羽鳥湖高原レジーナの森」をリニューアルオープン

竣工を祝う関係者

 

旧施設の3倍 年間60万人の来場を見込む


挨拶する畑中社長

 東京建物 ( 畑中誠社長 ) は4月28日 ( 土 ) 、グループ会社である羽鳥湖高原レジーナの森 (井上敦史社長 ) が管理運営するリゾート施設「羽鳥湖高原レジーナの森」をリニューアルオープンする。オープンに先立って21日(土)、関係者を集めて完成祝賀会を現地で行った。

 「羽鳥湖高原レジーナの森」は、東北新幹線「新白河」駅北西約22キロ、福島県岩瀬郡天栄村大字羽鳥に位置する羽鳥湖周辺に広がる約200万平方bの大規模複合リゾート施設。平成7年に別荘分譲を開始、同年には国体のテニス会場にもなっている。年間約20万人が利用してきた。その後10年が経過、一部施設が陳腐化しているため、今回のリニューアルとなった。

 リニューアルに当たっては、自然環境の効率的な活用を第一に考え、自然と融合できる施設、子供からお年寄りの方まで、全てのお客様の笑顔が見られる施設を目指す。年間60万人の利用を想定している。

 新たに設けた施設は、@寝転んで青空、星空を眺めることができる半球体のドーム型コテージ「オルサ」(2〜4名用)50戸A男女ともに内風呂 ( 2カ所 ) 、温泉露天風呂 ( 4カ所 ) 、サウナ ( 2カ所 ) 付きの彩光の湯(約2,000平方b)Bプールやジャグジーを始め、温泉岩風呂、温泉滝風呂など8種類のお風呂が楽しめる温泉温浴施設ガーデンスパ(約 2,000平方b)C全面ガラス張りでレイクレジーナを一望できる自然派ビュッフェスタイルのレストラン「ラ  ピーナ」を260席に増席D5月〜6月にかけて赤、白、ピンクの花が咲き乱れる芝桜約38万株をレイクレジーナ湖畔約15,000平方bに植樹Eレイクレジーナ湖面から最大50m吹き上がる大噴水――など。

 完成祝賀会で挨拶に立った畑中社長は、「自然との共生を図り、お客様に感動していただける、元気が出る施設にしたい。地元の野菜なども食材に使用していく」と語った。

 お祝いの挨拶に立った天栄村村長・兼子司(まもる)氏(60)は、「バブルが崩壊して厳しい時代が続いてきたが、今後は官民が一体となって整備を進め、本村への誘客に力を入れていきたい。この施設が相乗効果を発揮することに期待したい」と述べた。

地元の子どもたちが太鼓を叩いて歓迎(湖畔には芝桜も少し咲いている)

村の特産品ヤーコン§bに花が咲く 

 記者は、このようなリゾート施設が成功するには地域との共生≠ェ絶対欠かせない要件だと思う。特に、地元の食材を生かすのが大切なことだと考えているが、畑中社長が同じことを話した。「地元の食材を使用する」と。

 そこで早速、兼子村長に「地元の食材で誇れるものはあるか」と質問したところ、村長は待ってましたとばかり地元の名産品「ヤーコン」を宣伝し始めた。南アメリカ・アンデス山脈が原産地の健康野菜で、糖尿病に効くこと、村長自身が5つのテレビ局で宣伝したことなど、まるで東国原氏のようにまくし立てた。「日本一の風力発電も設置する」と語った。

 頂いた名刺の名前は司(まもる)≠ニルビが振ってあった。記者生活30年間で、記者と同じ名前(とはいっても記者はツカサ≠ニ読むが)の方と名刺交換したのはほとんど記憶にない。もちろんまもる℃≠ヘ初めて。兼子村長は、「名は体を表す」の言葉通り村を司る方だろう。記者は司ることなど全くできないが…。

   

兼子村長                     南会長

 この話を引き継いだのが、同社・南敬介会長だった。「僕のところにはてんぷらでもお茶でも、ヤーコンは何でもある。僕はここに住んでいるんだ。年間40日は利用している。ここには尾瀬に負けない湿原があって、日本一といわれるほど豊富な植物が生える。最高に素晴らしい。住民税も安い」と、村と施設を自画自賛。

料理長の粋な計らい ヤーコンのてんぷらを食す

 記者は早速、そのヤーコンなるものを注文した。女性スタッフに頼んだところ、その名前すら知らなかったが、「料理長に聞いてみます。お待ちください」といい、下がっていった。

 待つこと10分ぐらい。ヤーコンのてんぷらを持ってきてくれた。私のためだけに作ってくれたのかどうかは分からないが、これには感動した。味は、レンコンのてんぷらとそっくりだった。「これはサラダでもおいしいはず」と言ったら、今度はヤーコンのおひたしを持ってきてくれた。

 これぞ最高のホスピタリティではないか。「お客様の期待を上回るサービスの提供」――これこそがリゾート事業にも求められている。

 畑中社長も、この地には思い入れがある。「僕は入社して6年目の昭和59年、リゾート担当として山道をジープで登った。橋がない川を渡ったことがある」

 東京から新幹線を利用して約2時間。地の利は決してよくないが、社を上げて、村を上げて地域の活性化に取り組んでほしい。

 

新設された宿泊施設「オルサ」

 

 

(牧田 司記者 4月21日)

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