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三井「パークシティ柏の葉キャンパス一番街」分譲へ

「パークシティ柏の葉キャンパス一番街」完成予想図。手前の「ららぽーと柏の葉」との合成写真

 三井不動産レジデンシャルは、つくばエクスプレス・柏の葉キャンパス駅前に建設中の総戸数977戸の大規模分譲マンション「パークシティ柏の葉キャンパス一番街」のモデルルームを 4月13日(金)にオープンし、5月上旬より第1期の販売を開始する。モデルルームオープンに先駆けて4月4日、マスコミ向け内覧会が行われた。

  柏の葉キャンパス周辺地域は、東京大学柏キャンパスや千葉大学環境健康フィールド科学センターなどの教育機関、国立がんセンターや東葛テクノプラザなどの先端学術機関が集積。産・官・学・民が連携した約273haにおよぶ街づくりが推進されている。


全体で273ha、約2700戸の街づくり

  三井不動産グループは、昨年11月に開業した大型商業施設「ららぽーと柏の葉」に加え、同プロジェクトを含め約2700戸の共同住宅や商業施設、ホテル、病院、子育て支援施設などの開発を進めている。

  同プロジェクトの特徴は、中央に大きなパティオを設け、その周りにA棟(35階建て265戸)B棟(18階建て100戸)C棟(34階建て253戸)D棟(13階建て105戸)E棟(32階建て249戸)を配置。認可保育園も誘致する。建物は逆梁アウトフレーム工法、ハイサッシ、二重床・二重天井を採用。全体デザインを光井純氏が担当。共用部分には、千葉大の提唱する「ケミレス仕様」のキッズルーム、ゲストルームなどを配置する。 

  住戸プランは2LDK65平方b〜4LDK132平方bまで約170タイプを揃え、天井高約2.6bのリビングダイニング、全戸奥行き3b以上のバルコニー(2b以上は容積不算入)となっているのが特徴。床のフローリングはウォールナット、チーク、メイプルの天然木を採用。引き戸は開閉時の衝撃音を和らげるよう工夫し、廊下はメーターモジュール、一部ドアストッパーはバリアフリー対応とし、指ハサミ防止ストッパー付サッシなども採用。

  坪単価は約150〜200万円ぐらいになる模様で、平均すると180万円ぐらいか。3月から事前案内会を行っているが、現在まで来場者は約600組、問い合わせは約4000件。

「単価以外のものも見て欲しい」田中千葉支店長

 記者団の単価はいくらかの質問に対して、同社執行役員千葉支店長・田中健氏は、「単価以外のものを見て欲しい」と注文した。新価格、新々価格が余り浸透していないのではという記者の質問に対しては「新価格、新々価格は供給者の論理。地価や建築費をオンしただけではユーザーには通用しない。いかに価値を創造して評価してもらうかが肝心」と語った。

  確かに、田中氏の言う通りだろう。ものを見ないで単価云々はできない。ある記者が同沿線の惨敗物件を例に出したが、その物件はあまりにもレベルが低く、論外の物件だ。

「スペックはどこにも負けない」販売担当者


  記者は、注目物件は必ず見学するようにしている。単なる単価云々でマンションを評価したことはない。だだ、マンションの価値を評価する場合、単価を抜きには語れないのも事実だ。同物件は、単純な単価比較なら高いかもしれないが、街全体の将来性を含めたトータルな評価では決して高くないと思う。販売担当者が「スペックはどこにも負けない」と胸を張ったが、その通りだと思う。

  TX沿線では今後、大量のマンションや一戸建てが供給されるだろうが、各駅の都市間競争で勝ち残れるのは、この柏の葉といくつかの駅だけだろう。依然として官・公主導の街づくりが行われている中で、柏の葉は産・官・学・民が連携して街づくりが行われているのがその理由だ。

 


100平方メートルタイプのモデルルーム(100平方メートル以上のタイプは250〜300戸とか)

 

(牧田 司記者 4月6日)

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