RBA HOME> RBAタイムズHOME >2007年 >

 

住友 「ワールドシティタワーズ」が完成 

残り72戸は完成販売

外 観

 

「3年間の仕込みはほぼ完了 7000戸体制へ」

 住友不動産の、総戸数2090戸という1事業主の一団地認定民間マンションとしては過去10年間で最大規模のマンション「ワールドシティタワーズ」が竣工し、マスメディアに公開された。まだ72戸が残っているが、同社は全く意に介さない様子で、同社常務執行役員都市開発事業本部副本部長・亀山賢一氏は「今後3年後までの仕込みはほぼ済んでいる。7000戸体制に持っていきたい」と余裕のあるところを見せた。

 物件は、JR品川駅から徒歩14分、または東京モノレール天王洲アイル駅から徒歩4分の、港区港南4丁目の一角にあり、敷地面積は約2.4ヘクタール、延べ床面積約29.1ヘクタールの規模。建物は40階建て「アクアタワー」1038戸(坪単価242万円)、42階建て「ブリーズタワー」459戸(同285万円)、41階建て「キャピタルタワー」293戸(同239万円ょの3棟構成で、現在まで2018戸が契約済みだ。

 2年前から分譲が開始されており、近隣物件と比べ単価が2〜3割高かったことから、「果たして売れているのか」という同業の声が聞かれていた。残りは未分譲のもっとも条件がよいブリーズタワーの41階メゾネットタイプ(150平方b)を含め72戸。 これだけ残せば、他社なら大騒ぎだろうが、同社は全く平気のようだ。

高額住戸は価格値上げもありそう メゾネット未分譲は自社所有も

 この数に興味があった記者は、「この戸数は販売努力をしての結果か、それとも販売戦略上か」と質問した。これに対して、同社都市開発事業本部営業第一部所長・遠藤毅氏は「今期売上げ目標を達成しており、残りは来期の売上げに計上するため、4月以降に販売する。価格については、1億円以下は公庫付なので譲渡価格は決っている」と語り、高額住戸については価格改定(値上げ)の含みを持たせた。

 未分譲住戸については、「オークションで分譲することは考えていない。分譲するか自社で所有するかは、管理組合とよく相談しながら決めたい」(同社都市開発事業本部事業開発部長・雨宮竜三氏)とのことだ。

 同社は分譲開始時、東南角住戸(130平方b)をオークションにかけ、2億数千万円で落札され話題となった。未分譲の住戸は、オークション住戸より条件は悪い(眺望がいいのでよいとも判断できる)が、相場の上昇もあり、分譲されれば坪単価800万円でも安いと思うが…。

1泊6000円のビューバス付きのゲストハウス

定借の「港南4丁目」は来秋分譲か 価格は超割安

 同社が同区港南4丁目で建設中の「 港南四丁目第3団地建替プロジェクト(民間施設ゾーン)」829戸については、同社は明言をさけたが、どうやら建物が完成する来年10月ごろになりそうだ。

 東京都の事業コンペに「価格・賃料等の評価」で他社グループを圧倒して引き離し当選したもので、期間70年の定期借地権付き。坪単価は149万円となる模様だ。

 事業者が決定されたのは平成16年だ。その後の地価・相場の上昇等を考慮すると、所有権なら坪単価300万円を突破するのは間違いなく、超割安価格になりそうだ。

(牧田 司記者 3月8日)

ページトップへ戻る