RBA HOME> RBAタイムズHOME >2007年 >

 

驚愕したマンダリンホテルのホスピタリティ

 

三井不動産が恒例の「三井不動産グループ記者懇親会」

挨拶する三井不動産・岩沙社長

 昨日(2月20日)、三井不動産の恒例の「三井不動産グループ記者懇親会」が日本橋・マンダリンオリエンタル東京で開かれ、200人を超えるマスコミ関係者と同社グループ会社19社の社長、役員が参加した。

 三井不動産も関連会社も業績が好調とあって、岩沙弘道社長を始め、みんな舌が滑らかだった。記者が一番聞きたかったマンションの高値仕入れについては、岩沙社長も松本光弘・三井不動産レジデンシャル社長も「価値創造にはチャレンジするが、ユーザーのニーズ、ウォンツをしっかり把握することが必要。建築費も上昇しているだけに、単なる高値入札競争には参加しない。最近は負けてばかり」と慎重な姿勢を示した。

ワインがスーツにかかり「ご自宅までお伺いします」

 宴もたけなわのころ、記者はワインを注文しようとカウンターに近寄った。そのとき、グラスが倒れ、ワインが記者のスーツにかかった。スタッフがすっ飛んできて「大丈夫ですか、失礼しました」とタオルでぬぐってくれた。むっとした記者は「大丈夫じゃない」と応えた。

 しかし、怒りは数秒で収まった。酒をこぼすのはよくあることだ。仲間内なら「ごめん」で済むことだし、店に責任があってもクリーニング代を負担してもらえば済むことだからだ。かかった量もそれほど多くなかった。

 そこで瞬時に考えたのは「マンダリンはこういうときどういう対応をするのだろうか」だった。ホスピタリティではリッツカールトンがライバルという同社の対応を体験するには絶好の機会だと思ったのだ。

 記者は、私生活はちゃらんぽらんだが、取材中は仕事に集中できるのだ。かつて、紙コップごとオレンジジュースをぶっ掛けられ、「ぶん殴ってやろうか」と言われたときも、「どうぞ」と答えたことがある。もちろん、頭の中では「殴られたらどうやって告訴しようか」と考えていたが…。

 さて、マンダリンオリエンタルの対応だが、バンケットオペレーションズマネージャー氏がすぐ駆けつけてきて、丁重にお詫びを言ってくれた。ここまではどこのホテルでもやることだろう。次の言葉には、記者も驚いた。

 「別室で着替えていただいても結構なのですが、着替えをお持ちでないでしょうから、ご自宅までうかがいます。クリーニングさせていただきます」とマネージャー氏が言ったのだ。

 その気持ちが嬉しいではないか。記者は、その対応に感激したのは言うまでもない。丁重に辞して、クリーニング代を請求することにした。

 この話にはオチがある。記者は、ここまで対応してくれるなら、自分もそれなりの対応をしなければ失礼と思い、値段が高いことで知られる、これまで利用したことのないクリーニング屋を利用した。マンダリンホテルに宿泊することも決めた。

 マンダリン(日本橋)といいリッツカールトン(ミッドタウン)といい、最高のホスピタリティのホテルをパートナーに選んだ三井不動産もさすがだ。

 

(牧田 司記者 2月21日)

ページトップへ戻る