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完成の域に達した東京建物のコンパクトマンション

「Brillia 武蔵小山 id」

       

単価は高いが人気必至 「Brillia 武蔵小山 id」

 東京建物が近く完成販売する「Brillia 武蔵小山 id」を見学した。昨年末、同社五明尚常務から「武蔵小山は小規模だが、問い合わせがすごい」と聞いていたからで、なぜすごいのか理由がはっきりした。コンパクトマンションはかくあるべき≠ニいう見本のような商品企画だったからだ。コンパクトマンションの到達点を見た思いがした。

 現地は、東急目蒲線武蔵小山駅から徒歩5分、品川区荏原4丁目の一角で建設中の11階建て全38戸(非分譲26戸)の規模だ。専有面積は約40〜77平方b、価格は未定だが坪単価は340万円ぐらいになるという。

 広告はほとんど行っておらず、ホームページでの告知が中心であるにもかかわらず、来場は300件を超え、競争倍率は数倍に達するのは間違いない。

 これだけ人気になるのは、まずアクセスに恵まれているからだ。駅から徒歩5分と近く、しかもにぎやかなアーケード街を通れるので、雨にも濡れず、防犯面でも心配がない立地だ。

 人気の要因の2つ目は、全戸南向きで、1フロア4戸だから角住戸比率が高いことが上げられる。さらに、敷地の南側は住居系用途地域なので将来的に日照が担保されていることも大きな要素だ。

 駅近で安全、日照条件も良好とあれば、これだけで売れる要素が揃っているのだが、極めつけはその商品企画だ。おそらくモデルルームを見た単身女性もDINKSも、小躍りしたのではないだろうか。それほど素晴らしいものだった。

 まず、最近の単身女性のニーズを取り込んだ最低でも40平方bの広さを確保したことが成功の要因だろう。そして無駄なスペースを排除すると共に、必要な収納スペースなどはきちんと確保している。

 デザインも優れている。外観デザインには有孔ブロックとアルミルーバーをアクセントに用いスタイリッシュな表情を演出するとともに、門扉にはパンチングメタルのお洒落なものを採用。

 内装は白が基調だが、収納扉などはオフホワイトで、把手のない手掛けタイプとし、最上階と2階の窓は防犯合わせガラスをそれぞれ採用。基本性能も二重床・二重天井とするなど水準以上だ。

 記者は、これまでいわゆるコンパクトマンションを100件以上は見てきた。同社の物件もたくさん見てきた。「浜町公園」などは素晴らしかった。しかし、どれもがデザインに懲りすぎたり、主張が強すぎたりしたものが多かった。

 今回の「武蔵小山」は、デザインにこだわりつつも使い勝手、機能性も重視した商品企画となっており、完成の域に達したマンションだ。

(牧田 司記者 2月21日)

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