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オークラヤ林劇的サヨナラ２ラン　初のドーム

三井リアルプラン　土壇場で勝利逸す

　オークラヤ住宅の林が劇的なサヨナラ２ランを放ち、１7年目にして初のドーム進出を決めた。三井不動産販売リアルプランセンターは５回に逆転、試合を優位に進めたが、土壇場で悪夢を見た。

　先制したのはオークラヤ。初回、制球が定まらない相手先発・原を攻め、先頭の林が中堅前安打、２番・羽渕は四球を選び無死１、２塁としたあと、３番・大高が左翼前に運び１点。なおも１死満塁と攻め立てたが後続が続かず。

　２回には、９番・松尾と１番・林の安打などで１死満塁の好機を作り、２番・羽渕の押し出しで１点追加。しかし、ここで登板した２番手・高橋を攻略できず、この回も１点止まり。

　１点リードを許した５回には、この回先頭の４番・阿部が左翼越え３塁打を放つも、後続が凡退。

　しかし、最終回、嫌なムードが漂う中、この回先頭の８番・都所が左翼越え３塁打を放ち、１死後、林が左翼越え本塁打を放ち、劇的なサヨナラ勝ちをした。

　小森投手は、４回、５回につかまり３失点したが、６回まで８三振を奪う力投を見せた。

　三井リアルプランは、何とも惜しい敗戦。１回の１死満塁、２回の１死満塁のピンチを最小失点の１点に抑え、４回には５番・森田の犠飛で１点差に迫った。続く５回には９番・向山の安打をきっかけに暴投で同点とし、４番・神田の左中間２塁打で逆転。

　２回途中から登板した２番手・高橋は、気迫のピッチングで５回まで０点に抑えていたが、最終回は力みからか直球ばかりの単調な攻めになっていた。

　試合後、高橋はグラブをグラウンドに叩きつけ、吉田監督は言葉を詰まらせた。女性応援団も涙を浮かべていた。

○松尾監督　いやぁ、向こうはいいチーム。よく打つ。勝ててびっくり

○小森投手　今日は最初はよかったが、その後はばてた。相手の振りが鋭く、怖かった（２回まで４三振を奪った）

○林選手　僕の得意はインコースのストレート。その球がきた。肉ばなれを起こしていたが、最後の力を振り絞った

○都所選手　ドームに行きたかった。意地で打った

○阿部選手　８年間ずっとやってきて、こんなうれしいことはない

○高瀬部長　最高！　林がよく打った。私は最初の８年間監督をしたが、やっとドームに行ける。感動をありがとうと言いたい。ドームは社員総出で応援に行く

○梅木氏（４４）　念願のドーム。勝ったときは涙が出そうになった（かつての主砲、現在は新宿営業所所長代理）

○坂田　勝ったのはオレがいたから。小森のカーブ、フォークはオレしか取れないから（お酒が入り）

●吉田監督　ベスト尽くしたので…。悔いが残らないと言ったらウソになるが…でも、悔いはありません。ここまで来れて凄く力になった

●高橋投手　仕事だけじゃなくて、野球もナンバー１になる

●金谷選手　うまいレフトだったら、取れたかも…（林の本塁打を取れなかったことを悔いていた）

●原投手　ひじが痛くって…（２回途中降板して）

三井リアル打安点
�G　　 神　 ３ ０ ０
�E１高　橋 ３ １ ０
�D　酒　井 ２ １ ０
�A　神　田 ３ １ １
�B　森　田 ２ ０ １
�H６志保沢２ ０ ０
�F　金　谷 ２ ０ ０
�@９　 原　 ２ ０ ０
打　吉　田 １ ０ ０
９　 矢　崎 ０ ０ ０
�C　向　山 ２ １ ０
振球犠　　
８ ３ １　　 22 ４ ２
……………………
オークラ　 打安点
�D　　林　 ４ ３ ２
�G　羽　渕１ ０ １
�C　大　高３ １ １
�E　阿　部２ １ ０
�@　小　森２ ０ ０
�B　保　立３ ０ ０
�A　坂　田３ ０ ０
�H　都　所１ １ ０
DH 松　尾 ３ １ ０
振球犠　　
２ ５ ０　　 22７ ４
……………………
投　手回安振球責
原　　１.1 ４ ０ ４ ２
高　橋 ４ ３ ２ １ ２
……………………
小　森 ６ ４ ８ ３ ３
本塁打　林１号
３塁打　阿部、都
所

高瀬氏（右）と梅木氏

オークラヤ・都所選手

オークラヤ・小森投手

オークラヤ・林選手

オークラヤの女性応援団

かつてのオークラヤ監督、主砲も感無量

ドームに導いた影の功労者は応援団

本塁打を放った林を胴上げするオークラヤ住宅ナイン

　オークラヤが参加１ 7 年目にして初のドーム切符を手にした。２回大会から連続出場しているが、これまでの最高成績はベスト４が３回。強打者・梅木、豪腕投手・松尾（現監督）を擁しながら、いつも大京、東急リバブル、旭化成ホームズなどの厚い壁に阻まれてきた。当時の監督は、この日も応援に駆けつけた高瀬氏で、主砲は梅木氏だった。

　この日も、５回に逆転され、暗いムードが漂った。それを８番打者の新人・都所が最終回、一振りで振り払った。そして１番・林が劇的本塁打を放ち、一気に喜びを爆発させた。

　初のドームに導いた影の功労者は応援団ともいえる。とくに小森、阿部の主力選手を送り出している五反田店のスタッフは、峯尾店長代理を始め毎回のように応援に駆けつけていた。かつてのオークラヤにはなかったことだ。ナインが発奮しないわけがない。ある女性は「野球なんか全然分からない。楽しければいいんです。トドちゃん（都所選手の愛称）、は私と同期。新宿の一番人気」と称えた。

　小森投手は「梅木さんは昨年まで五反田店の上司。いつも怒られてばかりいたが、恩が返せた」と、感謝の言葉を口にし、梅木氏は「仕事も五反田がトップ。小森もトップクラスの営業マン」とほめた。

　梅木氏ら応援団とナインらは、試合後いつまでも美酒に酔っていた。

オークラヤ住宅の祝勝会（２次会）

三井リアルプランの残念会

三井リアル・神選手（左）と高橋選手

一度は逆転して沸く三井リアルベンチ