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2015/03/09(月) 00:00

積水ハウス UR都市機構と江古田三丁目で「画期的」な複合タウン

投稿者:  牧田司

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「江古田三丁目地区(A・C街区)」完成予想図

 積水ハウスは3月5日、都市再生機構(UR都市機構)と協働して中野区「江古田三丁目地区(A・C街区)」の公務員住宅跡地で子育て世帯向け賃貸マンション、多世代向け分譲マンション、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)、有料老人ホーム、保育所などを整備し、子どもを軸にした持続可能な街づくりを進めることで合意したと発表した。

 計画地は、広大な「江古田の森公園」に隣接した「江古田三丁目地区」(約4.4ha)の一角。A、B、C街区のうちA街区(約1.7ha)は同社が14階建て分譲マンション532戸を建設し、C街区(約1.5ha)は同社がUR都市機構から一般定期借地として借り受け、賃貸マンション260戸、学生寮130室、サ高住122戸、介護付き有料老人ホーム100室を建設。このほか認可保育所、学童クラブ、コンビニ、レストラン、地域住民の活動拠点なども整備する。B街区には夜間・休日診療、病児・病後児保育機能を備えた医療法人による医療施設が建設される予定。

 今後、同社、UR都市機構、医療法人で「江古田三丁目地区まちづくり協議会」を発足させ、平成28年4月頃に着工、平成30年の竣工を目指す。

 A、C街区は、UR都市機構が企画提案と価格を総合的に評価する総合評価方式で公募したもので、応募した4者の中から同社が選定された。伊藤滋・東大名誉教授が事業企画審査委員長を務めた。

◇      ◆     ◇

 記者がこのニュースを知ったのは、翌日の6日に行われた同社恒例の決算・事業計画説明会の会場だった。リリースが配布されていた。

 阿部俊則・代表取締役社長兼COOは駆け足で決算、事業計画について説明した後、このプロジェクトに触れた。「これは画期的なこと。当社のグループ力の成果。これからの街づくりのモデルケースにしたい」とスタッフの労をねぎらい、同時に「記事にしていたのは1社くらい。皆さんの見解が聞きたい」と、あまり報じられていないことに不満も漏らした。

 記者は、関心がないどころか「さすが積水」と提案力に喝采を送った。阿部社長が話をしている間中ずっと〝どんな街になるのか、分譲はいくらになるか〟を考えていた。他の話はほとんど聞いていなかった。この種の複合プロジェクトは都心部では似たものがあるが、準都心部では初めてではないか。地域再生・活性化のモデルケースにもなるはずで、同社が他社を大きくリードしたのは間違いない。

 さて、分譲の価格。UR都市機構の意向を考え価格は抑制するとみた。そこで「坪単価は〇〇〇万円くらいでどうですか」と聞いたら、阿部社長は「言えないが、いい線だ」と話した。記者の予想通りだったら申し込みが殺到するはずだ。隣接する江古田の森公園などと合わせると全体で10haくらいの複合タウンになる。

 

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