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25回 RBA野球大会 日曜日ブロック(タイ国大使杯)

青山メイン元プロ吉井 判定に3度怒る


7月7日の清水戦で投げ、同じ元プロの治下を三振に切って取った吉井
  三郷サンケイグラウンドで行なわれた7月21日のポラス−青山メインランドの試合で、3塁を守っていた青山メインの元プロ吉井が怒った。主審、塁審の判定に対してだった。1度ならず3度も抗議した。試合はそのたび中断された。  

 審判は神と一緒。神聖にして侵すべからずの存在だ。公認野球規則には「 (d) 各審判員は、プレヤー、コーチ、監督または控えのプレヤーが裁定に異議を唱えたり、スポーツマンらしくない言動をとった場合には、その出場資格を奪って、試合から除く権利を持つ」(規則9.01)「 (a) 打球がフェアかファウルか、投球がストライクかボールか、あるいは走者がアウトかセーフかという裁定に限らず、審判員の判断に基づく裁定は最終のものであるから、プレヤー、監督、コーチ、または控えのプレヤーが、その裁定に対して、異議を唱えることは許されない」(同 9.02 審判員の裁定)とある。

 吉井だって判定が覆らないのは百も承知している。しかし、吉井だって元プロの意地もある。プロ野球は興行でもあるから、抗議は一つのパフォーマンスでもあるし味方の野手を鼓舞する効果もある。敵も味方も観客もある程度の抗議には目をつぶる。吉井もそのつもりで抗議したのだろう。

 RBA野球は興行ではないから吉井の行為はほめられたものではないが、44歳にもなって野球に打ち込む姿勢はさすがだと思った。最初の抗議の場面。確か2回だった。ポラスの室田が放った安打で1塁走者の成田が3塁を狙った。タイミングは微妙だった。アウトともセーフとも取れた。判定はセーフ。吉井も渋々従った。

 2回目のときは怒った。3回、2死から緑川の3塁ゴロが内野安打と判定されたときだ。記者は3塁側のポラスのベンチからそのプレーを見ていた。吉井は3塁ベース手前で飛び込んで捕球しようとしたが捕り損ねた。明らかにファウルソーンだった。しかし、主審はフェアの審判を下した。ポラスベンチは笑っていた。記者はファウルでも飛び込んで捕ろうとする吉井のプロ根性を見上げたものだと思った。

 吉井はぼやいた。「オレは絶対嫌われている。顔も態度が悪いからだろうが、フェースじゃない。ルールだよ」と言ったように聞こえた。

 2度あることは3度あるとよく言ったもんだ。4回だ。1−1の同点に追いつかれ、なおも1死満塁のピンチ。8番打者の寺田の当たりは明らかなショートインフィールドフライ。ところが、何を思ったのか、塁審の宣告が一呼吸も二呼吸も遅れた。これにも吉井は怒った。怒るのも当然だ。インフィールドが宣告されなかったら走者はパニックに陥る。

 吉井をなだめた同級生の山梨監督の動きも絶妙だった。この二人は面白い。

◇     ◆     ◇

 審判だってミスはする。しかし、今回の件では審判の皆さんも技術向上へ研鑽を積んで欲しい。加齢による判断ミスは理由にならない。

 もう一つ、言いたいのは審判の「神聖にして侵すべからず」の絶対的な権限が軽んじられているのではないかということだ。「オレがルールブックだ」と言い放った二出川延明のような気骨のある審判はいなくなったのか。この前の日米大学野球でも一昨年の日米親善高校野球でもアメリカの選手の目に余る暴力行為があったが、審判は退場させなかった。記者が審判なら退場ところか、無期限出場停止する。

 さらにもう一つお願い。今回から試合の運営が全て審判にゆだねられました。試合終了についてはっきり告げないことが問題にもなりました。審判は「 (7) 特定の時刻に競技を打ちきることが決められている場合には、試合開始前にその事実と終了時刻を公表する」(同 9.04 球審および塁審の任務)とあるように、「1時間30分を過ぎて新しいイニングに入らない」ということを徹底すべきだと思います。

RBA初参加の青山メインランド 監督兼部長でエースは元横浜ベイスターズ吉井晃氏(2010/5/19)

 

(牧田司記者 平成25年7月26日)