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第24回 RBA野球大会

今年は新人の当たり年 チームの躍進・再生に大活躍


オープンハウス 川崎

 〜水曜ブロック編〜

 今年は新人の当たり年だ。リーマンショックから立ち直り住宅・不動産市場も堅調に推移していることを背景に、各企業が野球を含めたスポーツ選手を積極的に採用するようになってきたのかもしれない。また、学生も就職してからも好きな野球・スポーツができる企業に就職するようになってきたのか。その理由ははっきりしないが、RBA野球大会で活躍している新人選手を紹介する。まずは水曜ブロックから。

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 期待通りの活躍を見せているのが明大硬式出身のオープンハウス川崎投手と堀外野手だ。川崎も堀も大学時代は目立った記録はないようだが、RBAでは実力を遺憾なく発揮している。川崎はこれまで3試合13回投げ被安打4、奪三振19、四死球3、自責点ゼロの記録を残した。奪三振率(9回投げたと仮定して計算)は13.2。被安打率(同)は2.8。決勝トーナメントは強豪揃いとなるが、どのようなピッチングをするか。 明大の先輩、旭化成ホームズの今野投手も「彼はいい」とほめた。

 大阪桐蔭時代は中田(現日ハム)とコンビを組んだという左利きの堀は、今年5月に行われた「第3回 Club-D cup 」の決勝戦、対オークラヤ住宅戦で、好投手小森から東京ドーム右翼席に飛距離約120メートルの特大本塁打を叩き込んだ。RBA大会では本塁打は放っていないが、10打席4打数2安打2打点の数字を残している。打席数と打数の差からして勝負してもらえないのか、あるいはボールを打たないのか定かではないが、打ち出したら止まらないのではないか。

 川崎と同様、鳴り物入りでデビューしたのが住友林業の同じ日大三高硬式出身の鈴木監督の秘蔵っ子、日大三高−日大準硬式出身の宮田投手だ。左腕投手には少ない速球が武器の投手で、本人は「カーブが得意」というように変化球もいい。ただ、リスト戦では八筬と投げあい、5回まで被安打3ながら9四死球を与え自滅。自責点3で敗戦投手に。「野球を分かっていない」と鈴木監督を怒らせた。ほろ苦デビューとなったが、いい薬になったはずで決勝Tはどう修正してくるか。

      
オープンハウス 堀                 住友林業 宮田

 ミサワホーム東京からは帝京大軟式野球部出身の海野(ウミノ)投手と東経大硬式出身の寺泉野手がデビューした。海野は日曜ブロックで活躍している三井不動産リアルティ海野の弟で、決勝T進出を決めた野村不動産アーバンネット戦で3回以降をほぼ完璧に抑えた。

 寺泉は首都大学(二部)で昨年のベストナインに選ばれている。RBAでは12打席12打数6安打7打点の活躍。打率.500の高率を残しており、すでに本塁打も2本放っている。うち1本は旭化成ホームズの平山からだから価値がある。

     
ミサワ 海野                      寺泉

 大会参加23年目にして初の決勝Tに進出した東京建物不動産販売には慶大準硬式出身の生出捕手と一橋大卒の小栗が加入して、決勝T進出の原動力になった。  

 生出は平成23年秋のリーグ戦で捕手としてベストナインに輝いている。野球と学業の両立を達成した選手に贈られる全日本大学準硬式野球連盟の優秀選手賞も受賞している。

 RBAではもっぱら投手を務め15回投げ被安打12、奪三振10、四死球10、自責点8の成績を残している。防御率は4.8とやや高いが、RBA最弱チームの守備力を考慮すれば悪くない数字だ。打撃でも力を発揮しており、13打席8打数6安打3打点。打率は.750だ。小栗はもっぱら守備専門で生出の捕手を務めている。


東建不販 生出(左)と小栗

 3連勝して決勝Tのシード権を得た住友不動産販売の聖徳学園−駿河台大学の越前が期待通りの活躍をみせた。2試合に登板、10回を投げ被安打7、奪三振8、四死球9、自責点4、防御率3.6の成績を残している。四死球がやや多いのが気になるが、速球を生かすスライダーがいい。住友不販・古賀監督はエース伊藤とともに「2枚看板」として大きな期待を寄せている。

 東急リバブルの西沢捕手も活躍した。これまで捕手は山田が務めてきたが、今期は一度も出場しておらず、西沢が完全にレギュラーの座についた格好だ。弘前高−早大卒で、野球は小学3年から高校までやっていたという。身体は小さいが動きが俊敏だ。打撃成績は6打数1安打。

      
住友不販 越前                        東急リバブル 西沢

 3連勝で決勝Tのシード権を獲得したエイブルは名門・関東一硬式野球部出身の荒川弟(直)がデビュー。荒川兄(卓)が投打に大活躍したのでその陰に隠れて目立たないが、外野を守り好守備も見せた。打撃成績は9打席9打数3安打1打点、打率.333と3割をマークしている。

 積水ハウス京葉には国学院大硬式野球部で4番を打っていたという山崎がいる。まだ1試合しか出場しておらず、本人は「まだ軟式に慣れていない」と控えめだが、後半戦までに調整してくるか。

     
エイブル 荒川直                     積水京葉 山崎

 予選敗退はしたが、ナイスからは県立大原−東海大の村尾投手がデビュー。村尾は開幕前、「高校時代にひじをこわして、大学では草野球」と話していたが、本番では8回を投げ、被安打6、奪三振7、四死球2、自責点3、防御率 3.38の成績を残した。積水京葉の生田投手をして「いい投手」と言わしめた。

 新人ではないが、旭化成ホームズの捕手として華々しい活躍をみせているのが入社7年目の津久井だ。今年、初戦からマスクをかぶっており、打撃成績は9打席7打数6安打6打点、打率 .857。本塁打も1本放っており、鈴木監督が絶賛している。過去5年間の記録はなく、昨年チームは、通算100勝目を飾った翌戦の対オープンハウス戦に敗れているが、このとき先発でマスクをかぶっているのがRBAデビュー。その後、代打で何回か出場している。地方勤務だったのかもしれない。

 チームには旭化成の頭脳≠ニ他チームからも恐れられている山本捕手がいるが、山本との正妻争いが激化しそうだ。

      
ミサワ東京 村尾                     旭化成ホームズ 津久井

 

(牧田司記者 平成24年8月7日)