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第23回 RBA野球大会 総合優勝戦 旭化成ホームズ−ケンコーポレーション

旭化成 11度目Vか ケンが2度目王者か

ケンのダルビッシュ¥ャ笠原VS旭化成のイチロー*k寒寺対決みもの

 水曜ブロックの王者・旭化成ホームズ−日曜ブロックの覇者・ケンコーポレーションの第23回RBA野球総合決勝戦が5月29日、東京ドームで行われる。旭化成が勝てば6年連続11度目、ケンが勝てば9年振り2度目の優勝となる。ケンのダルビッシュ¥ャ笠原VS旭化成のイチロー*k寒寺の対決も見ものだ。

  制球に磨きかかる今野 力でねじ伏せる小笠原

 旭化成の先発は今野。今季はオープンハウスに敗れはしたものの、これまで30回を投げ自責点は4のみで、防御率は1.20と安定。水曜ブロック決勝戦では強打のリスト打線をわずか3安打に封じた。さすがに全盛時と比べると球威は落ちているが、その分を抜群のコントロールでカバーしている。後半のスタミナが心配だが、ここも完投を狙う。

 「僕が投げるときは負けパターン」と話した2番手の平山の登板はないと見た。松尾、松本らが投げるケースもないと見た。鈴木監督も今野と心中する腹積もりだろう。

 曲者は女房役の山本捕手だ。30も半ばに差し掛かり、今季は8打数ノーヒットという数字が示すように打撃はさっぱりだが、今野との息はぴったり。どんなピンチでも動じない冷静な判断力は憎たらしいほどだ。相手打者の心理状態を読みきる洞察力は右に出るものはいない。

 打線もいい。RBAのイチロー<iンバー一打者の北寒寺を始め、本塁打王の深海、久保田、大久保、青木快らの若手に、ベテランの域に達してきた三好、佐藤、中山らもチーム打撃に徹し、チャンスをものにする。チーム打率は.287で3割近い成績を残し、12本塁打を放っているように俊足・長打力も秘めている。

 守備力も鉄壁で、失策は1試合に1つあるかどうかだ。

◇    ◆    ◇

 ケンコーポの先発は、RBAのダルビッシュ<Gース小笠原だ。力んでは四死球を連発して自滅していた入社間際の頃と比べ格段進歩した。昨年、結婚したのも吉と出たようで、安定感が増している。今季は全試合を一人で投げきり、投球回数34回で、自責点はわずか2点、防御率は0.53だ。奪三振率は14.8、代四死球は5。数字だけなら今野を上回る。球威があるうえ、ここぞという場面ではフォークも投げる。冷静な投げれば旭化成を封じる力は十分と見た。

 打線が問題だ。チーム打率は・248だが、旭化成と比べると非力だ。長打の数字を見ても歴然だ。期待されるのは1番か2番を打つ矢澤だ。かつてプロ野球には金森(西武)、達川(広島)らのような当たり屋≠ェ活躍したが、矢澤もよく似ている。軟式なら喜んで当たりにいくタイプだ。足もあり、とにかく矢澤が出塁して相手をかき回したい。

 意外と活躍しそうなのが金子、笠らのベテランだ。金子は今季、9打数1安打だが、意外性もある。笠も衰えたが、今野の球威なら付いていける。勝負強さがある。

 守りは羽中田捕手が小笠原を好リードする。朝日遊撃手も北寒寺同様、失策をまずしない。

○記者が考える旭化成の勝ちパターン

 小笠原から連打で得点するのは難しい。相手のミスにつけ込み、盗塁、エンドランなどで走者を得点圏に置き、スクイズを含めた機動力で1点をもぎ取り逃げ込むのが勝利パターン。北寒寺は徹底してマークされるだろうが、三好、佐藤らが活躍すれば得点力は高まる。3点取ればまず勝利は動かない。早めに得点し、今野を楽にしたい。

○記者が考えるケンコーポの勝ちパターン

 小笠原が上から目線≠ナ完璧に封じるのが勝利にもっとも近い。自らの力を信じて真っ向勝負だ。失うものはない。追うものの強みを力に変えたい。先取点を奪われてもあせらないことだ。今野攻略のチャンスは後半にある。打線は狙い球を絞り、センター返しに徹することだ。強振すると今野−山本の術中にはまる。 

(牧田 司 記者2012年5月18日)