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積水ハウス 67世帯で85世帯分の「創エネ」

電力自給率80%目指す「スマートコモンステージけやき平」分譲


「古河ニュータウンけやき平」の幹線道路

 積水ハウスは3月1日、67世帯で85世帯分の電力を創り、電力自給率80%を目指す茨城県古河市の「スマートコモンステージけやき平」を3月3日から販売開始すると発表した。

 「スマートコモンステージけやき平」は、全67区画(分譲住宅35棟、分譲宅地32区画)に建築する全ての住宅を同社の環境配慮型住宅「グリーンファースト」とし、太陽電池と燃料電池を備えたダブル発電住宅にEVコンセントも装備。さらに、分譲住宅のうち10棟は3電池(太陽電池・燃料電池・蓄電池)を連動制御するHEMSを備え、非常時にも対応できる先進のスマートハウス「グリーンファーストハイブリッド」を建築する。また、太陽電池の非常用電源や蓄電池、鉄骨住宅には同社オリジナルの制震システム「シーカス」を備える。

 太陽電池と燃料電池によるダブル発電で「創エネ」して、クリーンな電力の地産地消を行うと同時に、断熱性能を高めるなどの「省エネ」により、1世帯当たりで年間約21万円の光熱費削減が可能という。67世帯で発電できる電力は年間423,500kWh(一般的な世帯の約85世帯分)となり、余剰電力は電力会社を経由(売電)して、近隣世帯への供給も目指す。

 物件は、JR宇都宮線古河駅からバス10分、徒歩5分、茨城県古河市けやき平1丁目に位置する全549区画の「古河ニュータウンけやき平」の団地の一角。宅地分譲は土地面積200.51〜452.83u、価格308万〜835万円(最多価格帯310万円台)。

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 「スマートハウス」「スマートタウン」は、パナソニックを中心とする1000区画の「藤沢」を筆頭に各社が取り組んでいるが、3電池を備えたこれほどの規模の団地は首都圏では初めてではないか。電力自給率80%を目指すというから驚きだ。

 記者は、化石燃料を使わない世の中など実現できるはずがないと思ってきたが、ひょっとしたら実現できるかもと考えるようになってきた。三井不動産レジデンシャルが取り組んでいる「柏の葉」では、「2050年の柏の葉では化石燃料を一切使用しない世界が広がっている」と未来像を描ききっている。

(牧田 司記者 2012年3月2日)