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 明和地所「クリオレジダンス玉川上水」

全戸7メートル以上のワイドスパン


「クリオレジダンス玉川上水」完成予想図

 明和地所が分譲中の「クリオレジダンス玉川上水」を見学した。用途地域は工業地域だが、駅前から続く中層が中心の集合住宅街の一角に立地し、嫌悪施設はほとんどない環境に恵まれたマンションで、ほとんどの住戸の間口が7200ミリ以上のワイドスパンマンションでもある。

 物件は、西武拝島線・多摩モノレール玉川上水駅から徒歩5分、東大和市桜が丘2丁目に位置する8階建て全136戸の規模。専有面積は65.62〜84.70u、現在分譲中の価格は2,973万〜4,490万円(最多価格帯3,400万円台)、坪単価は160万円。竣工予定は平成24年11月下旬。施工は福田組。1月から分譲が開始されており、現在までに1期40戸のうち20戸強が売れている。

 現地は、工場らしきものがほとんどなく、マンション化が進んでいるエリアだ。敷地の南側には広い敷地があるが、3階建て程度の行政施設が予定されており高い建物が建つ可能性は少ない。エリア一体は建物の絶対高さが25mと定められているエリアでもある。

 太陽光パネルや蓄電池の設置により共用部分の照明などに使用するのも特徴の一つだが、最大の特徴はワイドスパンだ。60u台の住戸こそ7000ミリだが、ほかはほどんどが7200ミリ以上となっている。ワイドスパンは、南側にキッチンを配したものや、南面 3 室、センターキッチンなどのプランに反映されている。

 設備機器を自由に選択できるポイント制になっているのも特徴の一つ。食洗機が11ポイント、スマートポケットが5ポイントなどそれぞれ設備機器にポイントがつけられており、最大100ポイントまでが無償で選べる。

◇    ◆    ◇

 敷地の西側には、印象的なマリオンとアースカラーの外壁が美しい「クロスフォート玉川上水」が建っている。10年ぐらい前、大京と西武鉄道(西武不動産)が初めて共同で分譲したマンションだ。大京のライオンズ≠ニ西武のライオンズ≠フWライオンズ効果があり、好調な売れ行きをみせた。当時の単価も150〜160万円だった。

 当時はどん底市場からやや上向いているころで、市況は最近と似ていなくもない。駅近、住環境のよさ、ワイドスパンの居住性をどうアピールするかだろう。当面は、敷地の北側で建設中のマリモのマンションが競争相手となる。

 ワイドスパンは同社のおはこ(十八番)≠ネのだが、どういうわけかパンフレットにはひと言も言及がない。一時は、地盤の神奈川県では大京や三井不動産をしのぎ、100uマンションなどで一世を風靡した同社だが、国立∴ネ後は今ひとつ元気がない。同社は足腰(販売力)が強い会社として業界内外で理解されているようだが、記者は商品企画力でも優れている会社だと思っている。最大の魅力であるワイドスパンにどうして言及がないことを考えて欲しい。


「クリオレジダンス玉川上水」完成予想図

(牧田 司記者 2012年2月15日)