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野村不動産 渋谷新南口駅前に商業施設「GEMS(ジェムズ)」


「GEMS(ジェムズ)」

 野村不動産は10月23日、JR渋谷新南口駅前に都市型商業施設「GEMS(ジェムズ)」をオープンする。オープンに先立つ18日、関係者内覧会が行われた。

 渋谷新南口駅は平成13年に開設され、「渋谷駅中心地区基盤整備事業」の一環で、東急東横線の地下化に伴う跡地での再開発計画も予定されているエリア。また、国道246号線で分断されていた渋谷駅北側エリアと同施設が立地する南側エリアがつながり、さらに山手線で分断されていた桜丘エリアと渋谷三丁目エリアがつながる予定。

 施設のコンセプトは「大人たちが気軽に普段使いができ、かつ上質な『食』『時間』『空間』をゆっくりと楽しめる施設」。

 事業説明をした同社開発事業一部事業三課・中村泰士氏は、「一帯には約35,000人のオフィスワーカーがいるが、飲食店が少ないエリアで、しかも大人向けの飲食店が少ない。出店ニーズも高く、『ヒカリエ』の顧客とも競合しない。ターゲットはコストパフォーマンスが抜群にいい客単価が3,500円〜4,500円の層」などと話した。近く第2弾も出店するという。

 建物は9階地下1階建て延床面積約2,023u(611坪)。渋谷初出店の「渋三魚金」「芋蔵」「炭焼きホルモン ぐう 渋谷」「神屋流 博多道場」などの飲食店が出店する。

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 この種の商業施設についてはまったく分からないので、地下の200種以上の焼酎を置いている「芋蔵」で水割り焼酎を一杯もらって早々に退却した。

 素人にも分かるのは、客単価が2,000円前後の低価格や8,000円〜1万円の高級店では成功しないだろうということだ。ただ、4,000円〜5,000円の店も渋谷の中心街にはたくさんある。山手線などの駅まで徒歩で5分〜6分の立地がどうなるのか。

 また、店舗構成は1フロア1店舗で、すべて見たわけではないが、満席だと100人を越える店もあった。満席になったら、仕切りもあまりないからお客さんの声が反発したりあるいは共鳴したり、人いきれと料理の臭い、酒、タバコの臭いなどが充満し、嬌声と狂態が支配する、文字通り宝石(GEM)箱をひっくり返したようなカオス状態になりはしまいか。あるいはそれが狙いか。いずれにしろお年寄りが行くような店ではないと思った。

(牧田 司記者 2012年10月18日)