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住友不動産「シティテラス横浜仲町台 壱番館」

外観・景観デザインが秀逸


「シティテラス横浜仲町台 壱番館」@

 住友不動産は10月4日、横浜・港北ニュータウンの大規模マンション「シティテラス横浜仲町台 壱番館」が竣工したのを受けて報道陣向けに内覧会を行った。洋風の外観デザインと敷地内外の緑を取り込んだ景観デザインが秀逸の物件だ。

 物件は、横浜市営地下鉄ブルーライン仲町台駅から徒歩8分、横浜市都築区茅ヶ崎南二丁目に位置する7階建て全245戸の規模。専有面積は55.59〜97.24u、価格は3,490万〜6,480万円、坪単価は200万円強。竣工は平成24年9月。設計・施工は前田建設工業。

 これまで供給した181戸が完売しており、契約者の属性は約8割が地元居住者で、年齢は40歳代以下が約9割、家族数は6割以上が3人家族のファミリー。これまで約1,000件の来場者を集めており、4期は10月下旬に分譲する。


外観
A

◇     ◆     ◇

 素晴らしいマンションだ。冒頭の完成写真@は同社がニュースリリースとして配布したものだが、実物は比べ物にならないほどいい。記者が映したものと見比べていただきたい。およそマンションらしくない洋風の外観だ。これまで数え切れないマンションを見学しているが、これほど美しいものはあまり記憶にない。ありそうでないものだ。

 蛇足だが、記者はときにはマンションの表情をもっともよく写せるよう敷地周辺をあちこち歩き回り、時には承諾を得て隣のビルの事務所内に入り込むこともある。今回で言えばプロの建物を見上げるアングルも良いが、建物の中央部分を水平ラインにするアングルもいいと思う。こちらのほうが端正な表情を映せているのではないか。外観Aは同社のリリースの写真だが、こちらは実際の建物の表情をよく捕えていると思う。

 最近のマンションで感銘を受けたものでは三菱地所レジデンスの「パークハウス阿佐ヶ谷」があるが、それともやや趣が異なる。2層分が1層に見える窓枠と柱のグリットデザインが抜群だ。とくに印象的なのは白いアルミ製のフレームで、その奥の居住空間との距離を浮き立たせている。

 もう一つはランドスケープデザインだ。もともとが洗足学園の施設があったそうで、既存の樹木を生かしながら、なおかつ外周部と中庭に緑をふんだんに配している。敷地面積は約12,000uだが、隣接の茅ヶ崎公園の借景も取り込みさながら林間マンション≠フ風情をかもし出している。

 敷地の隣接地には植栽計画では右に出るデベロッパーはないと思われる積水ハウスのマンションが建っているが、まずその積水ハウスのマンションにも負けないと思う。街路樹のセコイアともよく似合う。

 申込者の多くがこの建物の外観と緑の環境にほれ込んで購入を決めたというのも納得だ。同社のマンションといえば、ガラスカーテンウォールの都会的なものを連想するが、このマンションはまた新しい同社のマンションのイメージを構築するのではないか。


記者が撮影した建物

  
敷地西側の茅ヶ崎公園から写す西向き住棟(左)と東側のメインエントランス付近の植栽

  
7階住戸のバルコニーからの西側の借景(左)中庭(中)分棟設計により設けられた南側住棟と西側住棟の間の緑地帯(右)

(牧田 司記者 2012年10月4日)