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「 MAJOR7 」の「住みたい街」ランキングで思うこと

 

 大手のデベロッパー 7 社からなる新築マンションポータルサイト「MAJOR7(メジャーセブン)」が恒例の「住んでみたい街アンケート」の調査結果をまとめ公表した。トップは5年連続の「吉祥寺」で、2位は「自由が丘」、3位に「横浜」が入った。また、「実際に住んでみて良かった街」ランキングでは、「横浜」「吉祥寺」「中野」の順。

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 この調査はすっかりお馴染みとなった。結果についてとやかく言う立場にないが、ベスト10入りしているエリアはすべてほとんどがマンションにしたら坪単価は300万円以上で、駅近なら400万円を突破する。普通のサラリーマンは買えないエリアだ。

 もう一つ、いつも気になるのだが、突如として上位にランクされるエリアはほぼ間違いなく「MAJOR7」をはじめとする大手の話題物件が供給されるエリアだ。今回で言えば、昨年は21位だった「渋谷」が15位に浮上したし、「新宿」も25位から18位に、「武蔵小杉」も24位から20位にランクアップしている。「MAJOR7」などの戦略が奏功している結果だろう。

 「実際に住んでみて良かった街」として3位に「中野」(住んでみたい街は14位)、4位に「川崎」(同45位 ) 、10位に「練馬」(143位)、13位に「三鷹」(同21位)・「浦和」(同38位)・「大井町」(同49位)、19位に「阿佐ヶ谷」(同40位)と住んでみたい街ランキングより順位を上げた。一方で、4位の「自由が丘」(同2位)、11位の「二子玉川」(同6位)、12位の「恵比寿」(同4位)、19位の「中目黒」(同7位)などは逆のケースとなった。

 その理由はよく分からないが、マンションの商品企画、イメージ戦略が影響しているのかしていないのかが興味のあるところだ。

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 記者が不思議に思うのは、どうして「渋谷」や「新宿」が住みたい街として上位にランクされるのかということだ。単身者や DINKS が選ぶのならともかく、子どものことを考えたら新宿や渋谷は住むところではないのではないか。都心で子育てするのなら、「人形町」あたりはいいかもしれないが …。

 もう一つ不思議なのは、わが京王線もそうだが、西武線、小田急線(下北沢は入っているが)、東武線、京急線、相鉄線、京成線などの私鉄がないのかということだ。

 京王線で言えば「府中」「仙川」「多摩センター」、他の沿線では小田急線の「町田」「新百合ヶ丘」、相鉄線の「緑園都市」、ブルーラインの「センター南」、京急線の「上大岡」、西武線の「所沢」、東上線の「ときわ台」、伊勢崎線の「北千住」、京成線の「ユーカリが丘」、 TX の「柏の葉キャンパス」、総武線の「津田沼」「市川」、常磐線の「柏」などもいい街だ。

 アンケート回答者約5,000人のうち約66%が男性ということも影響しているのだろう。住宅購入の選択権を握る女性に聞けばまた違った結果になるのではないか。

(牧田 司記者 2012年9月28日)