RBA HOME> RBAタイムズHOME >2012年 >

ナイスのコンパクトマンション「アルシア駒沢公園」

断熱・遮音性能が高いガラス「マイミュート」を採用


「アルシア駒沢公園」完成予想図

 ナイスが9月下旬に販売するコンパクトマンション「アルシア駒沢公園」を見学した。駅から徒歩 2 分の恵まれた立地条件にあることから、実需だけでなく投資用としても問い合わせがあるという。

 物件は、東急田園都市線駒沢大学駅から徒歩2分、世田谷区駒沢1丁目に位置する13階建て全35戸の規模。専有面積は39.93〜57.73u、予定価格は3,500万円台〜6,100万円台(最多価格帯3,800万円台・3,900万円台)、坪単価321万円。竣工予定は平成25年2月下旬。設計・監理は自由建築設計事務所。施工はピ−エス三菱。

 現地は、敷地北側は玉川通り・首都高速 3 号渋谷線に面しているが、南側は第一種低層住居専用地域が広がり、駒沢公園などが一望できる。建物は通常のマンションの1.25倍の耐震強度を持つ耐震等級「2」を取得しているのが特徴で、住戸プランは 1フロア3戸の39u台の1LDKタイプ33戸と57u台の2LDKが2戸。間口は1LDKが5400〜7400ミリ、2LDKが9650〜11000ミリ。 旭ガラスの遮音構造が目に見える新製品「マイミュート」が採用されているほか、ミストサウナも標準装備。ソフトクローズ機能付き引き戸を多用し、収納を多く設けているのも特徴。

 販売担当の首都圏営業部・村尾憲一氏によると「来場者は単身者だけでなくDINKSや投資向けに検討される方も多い。試算賃料は坪13,500円から。私が買いたいぐらいで、売れないはずはない。窓ガラスもまるで額縁のように見えるはず」と話していた。

◇     ◆    ◇

 高速道路に面していることをどう評価するかだが、単身者やDINKSの入居を想定したプランはいい。

 注目したのは旭硝子の新製品という「マイミュート」だ。初めてモデルルームで見たが、同社のニュースリリースによると発売されたのは2005年だ。世界で初めて「レゾネーター」を用いた、従来の複層ガラスの問題だった共鳴透過現象を防ぎ、総厚 23 ミリの優れた断熱性能と防音・結露防止機能をあわせ持つのが特徴。「レゾネーター」とは、コンサートホールの壁などにも採用されている「ヘルムホルツ共鳴器」の原理を応用しているもので、通常の複層ガラスの遮音等級「T− 2 等級」よりワンランク遮音性能が高いという。

 また、世界的に著名な工業デザイナーの川上元美氏のデザインによって「遮音構造が目に見える」のも特徴だという。

 同社によると、高速道路沿いにマンションなどを建設するデベロッパーからの問い合わせは多いというが、どれぐらい販売されているかは不明とのことだった。

 通常の複層ガラスよりも単価的には7〜8割高いのがネックのようだが、村尾氏が話したように借景は額縁を通して見るようにも映る。窓ガラスを額縁に見立てる発想が面白い。

(牧田 司記者 2012年9月3日)