RBA HOME> RBAタイムズHOME >2012年 >

野村不動産「プラウド船橋 一街区・二街区」 573戸が即日完売

一挙販売戸数の多さはバブル崩壊後2位の記録



 即完戸数の最多記録は同じ駅圏の総合地所「ルネアクシアム」の721戸

 野村不動産、三菱商事の2社が分譲している船橋市のマンション「プラウド船橋」(全1,497戸)の「一街区・二街区」(一街区334戸、二街区239戸)の573戸が最高6倍、平均1.6倍で即日完売したことが発表された。モデルルーム来場者は9,100組を突破し、登録者は939件にのぼった。500戸以上を一斉に販売し、全戸即日完売したのはプラウドシリーズでは初となる。

 一街区・二街区の価格は2,628万〜5,706万円(最多価格帯3,900万円台)、専有面積は70.63〜100.89u。登録者の年齢は平均41歳(35歳未満38%、55歳以上19%)、家族数は平均2.6人、職業は会社員76%、公務員・教員8%、居住地は船橋市41%、市川市14%、千葉市6%、東京都内14%。

◇     ◆     ◇

 この数字には驚いた。バブル崩壊前ならこの程度の数字はむしろ少ないぐらいだ。今すぐ浮かぶのは、バブル発生のころに分譲された「民活第一号マンション」の「西戸山タワーホームズ」は576戸で、確か6万人の来場者を集め即日完売した。新大久保駅からモデルルームのある現地まで連日人が押し寄せ、現地をとぐろのように人が巻いた。炎天下で見学するまで駅から降りて6時間ぐらいかかった。パンフレットは有料だった。

 三井不動産・三菱地所・住友不動産の3社 JV の「港北ガーデンヒルズ」もすごかった。戸数は603戸で、一挙に分譲されたかどうかは定かではないが、来場者は4万人ぐらいあった。当時は中川駅が開業していなかったので、東急田園都市線の市が尾駅だったか江田駅だったか忘れたが、現地まで延々と人が並んだ。

 UR都市機構(当時、住宅・都市整備公団)の分譲戸数は一度に数百戸というのは当たり前で、もちろん即日完売した。

 しかし、バブル崩壊後となると話は別だ。記者が記憶している中で供給戸数が多くて即日完売したのは、三菱地所・藤和不動産・太平洋興発の「よこすか四季の街パークヒルズ」だ。消費税率が3%から5%に引き上げられる直前で、確か戸数は全517戸のうち450戸ぐらいではなかったか。

 三菱地所・三菱商事・菱進都市開発の「W コンフォートタワーズ」(1,149戸)も多く、2002年に1期 1次450戸を分譲し即日完売している。来場者は15,000組に達した。

 しかし、もっと多い物件があった。 同じ新船橋駅圏で11年ぐらい前に分譲された総合地所他「ルネアクシアム」(721戸) だ。一挙に721戸が分譲され即日完売している。需要を喚起する手法としてタレントを起用するマンションが分譲されるようになったころで、城戸真亜子氏ほか数人の専門家のアイデアを盛り込んだ企画がヒットした。「Wコンフォート」で本木雅弘氏が起用されたのは、この「ルネアクシアム」のあとだった。

 直近の即日完売戸数記録では、野村不動産が一昨年に分譲した「プラウドシティ池袋本町」(全785戸)の1期325戸が最多だ。

 記者の記憶が正しければ、 今回の573戸即完 はバブル崩壊後の一挙販売戸数記録では2位 になるのではないか。

◇     ◆     ◇

 三菱地所、UR都市機構については問い合わせ中なので、正確な数字が紹介できるはずだ。

(牧田 司記者 2012年8月3日)