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けなげな主婦に感謝 感謝

大京「ライオンズリビングラボ」座談会で分かったこと


「ライオンズリビングラボ」座談会

 大京は1月17日、女性の視点でマンションの商品企画を考える「ライオンズリビングラボ」の第9回目の座談会を同社が分譲中のマンション「ライオンズふじみ野マークレジデンス」インフォメーションサロン」で行ない、報道陣に公開した。

 今回、モニターの対象になったのは、同社の会員組織と一般から募集した子育て中か子育て経験のある30〜40歳代の主婦6人。同社のモデルルームを見学したあと、 @キッチンの分別ゴミ置き場を考えるA可変性のある洋室収納を考えるB家事効率を考えたランドリー企画−−などについて話しあった。

 座談会終了後の感想では、「いろいろ盛り込んだものがいくらになるか、金額が問題」「後付がなかなかできないので、あればうれしい」「いいものにどんどん買い替えができるといい」「主婦の目線で考えるのはいいこと」「選択肢が広がるのでいい」などの声があがった。

 同社は、座談会を参考にしマンションの商品企画に生かしていくという。

◇    ◆    ◇

 座談会の具体的な内容については記事にしないという約束なので書かないが、モニターに質問していいということだったので、記者は@理想のキッチンの広さはどれくらいかA主婦労働を金額に換算したらいくらかB洗濯物の室内干しについてどう思うかC使わなくなった洋服とか靴とかバッグなどがらくた≠ヘご主人のものより2〜3倍はあるはずで、保管コストを考えたら捨てるべき−−の四つの質問をした。

 以下、その主な回答を紹介する。 (  ) 内は記者の考え。

 @理想のキッチンについては、「モデルルームのキッチン(3畳大)はオープンキッチンになっていたので、それほど狭く感じなかった」という答えが返ってきた(確かに狭さ≠感じさせないオープンキッチンは成功したのだろう。しかし、主夫労働を経験している記者は、4人家族なら4.5畳大はほしい。これぐらいの広さがないといい料理はできないし、夫婦、あるいは子どもと一緒に調理するとなれば6畳大ぐらいが理想)

 A主婦労働については、意表をついた質問だったのではっきりした答えが返ってこなかったが、ある人は「月に5〜8万円」と答えた(この答えに安堵した。このような奥ゆかしい控えめな女性が多いから、わが男性社会が安泰でいられるのだ。記者は以前、主夫労働を金額に換算したことがある。はじき出した金額は最低で20万円、質の高いサービスを提供するとなると25〜30万円と計算した−一般サラリーマンではとても主婦は雇えないというのが結論だった。ところがだ。会社に戻り、数人の女性に聞いたら『最低で時給2,000円』『最高の主婦を演じるなら時給2,600円』『1,200円〜1,500円はほしい』『えっ、そんなに!私、主婦やる(独身)』という声だった。時給2,000円として1日8時間とすれば、何と月給は48万円だ。夢と現実の狭間で必死に耐える世の主婦には感謝感謝)

 B洗濯物の室内干しについては、働いている女性は、「普段は室内干しで休日はベランダに干す」という答えだった。「梅雨時が困る」とも答えた(記者は外に干したほうがいいと思うが、主夫はそんな余裕がないから室内に干した。何人か女性に聞いたら『怖いから外には出さない(独身)』『室内干し。浴室乾燥機は電気代がもったいない(主婦)』『臨機応変』などだった)

 Cがらくた≠捨てろについては、聞き方がまずかった。「みんな思いいれのあるものばかりで捨てられない」「がらくた≠ヘお互いさま」などという声で、「がらくた≠ヘあなたみたいな人」と言わんばかりににらまれてしまった(今回の「ふじみ野」の坪単価は172万円。収納率を7%とすれば、1.5坪ぐらいは収納部分だ。金額に換算すると250万円はする。利回りを5%とすると12.5万円だ。これだけお金がかかるのだから、いらないものは捨てるべきだと思うが、主婦労働を5〜8万円と過小評価するしおらしい主婦を説得するには、このような論法は通用しないことが分かった)

(牧田 司記者 2012年1月17日)