RBA HOME> RBAタイムズHOME >2012年 >

近鉄不動産・大京「北戸田ファーストゲートタワー」

駅前制振タワーで販売単価は178万円


「北戸田ファーストゲートタワー」完成予想図

 近鉄不動産(事業比率60%)と大京(同 40%)が4月下旬に分譲する予定の「北戸田ファーストゲートタワー」を見学した。JR埼京線北戸田駅から徒歩1分の30階建て制振タワーマンションで、角住戸比率が75%のワイドスパンが特徴で、坪単価は178万円という割安設定だ。

 物件は、 埼京線北戸田駅から徒歩1分、戸田市新曽に位置する地下1階、地上30階建て全220戸(地権者住戸11戸含む)の規模。専有面積は70.00〜74.57u、予定価格は3,300万円台〜4,800万円台(最多価格帯3,800万円台)、坪単価は178万円。竣工予定は平成25年9月中旬。施工は戸田・ユーディケー・市ヶ谷特定建設工事共同企業体。設計は都市空間研究所・あい設計・四谷協同設計設計共同企業。

◇    ◆    ◇

 基本性能では、地震の揺れを軽減する制 振 構造を採用し、内廊下方式で角住戸比率を75%確保。スケルトン・インフィルも採用して可変性にも配慮している。住戸の間口はほとんどが10メートル以上なので、開放感もあるのが特徴だ。

 設備仕様では、女性の声を企画に反映させる近鉄不動産の「カタヅク研究所=カタ研(カタラボ)」を採用している。さらに、大京のアイデアとしては、先日、記者発表会も行った 接客用の新しい情報提供システム(タッチパネル型大型液晶モニター)を採用。購入したい住戸からの眺望などを映像で確認できる。自走式の駐車場が全住戸の60%以上も確保されているのも特徴の一つだ。

◇    ◆    ◇

 いつものように、見学前に単価をはじいた。武蔵浦和駅前で野村不動産が分譲し、人気になった「プラウドタワー武蔵浦和」は坪単価230万円だったが、街の熟成度、駅力から判断して坪単価は190万円ぐらいだろうと予想した。ところが、それより10万円以上の差がある178万円と聞いてびっくりした。これまで、北戸田駅の徒歩圏物件は170〜180万円が相場で、まずまずの売れ行きを見せてきた。この単価設定はいかにも割安感がある 。常識的に考えれば、瞬く間に売れる単価だ。

 しかしながら、 このところ埼京線沿線のマンション供給が増えており、やや供給が過剰気味で競争も激しくなっている。同じ北戸田駅圏では坪単価127万円のタカラレーベン「レーベンハイム戸田ソラリエ」(175戸)があるし、戸田公園駅では総戸数が923戸の有楽土地他「グランシンフォニア」と、駅15分では坪単価135万円の京阪電鉄不動産他「ファインレジデンス戸田公園」(175戸)もある。武蔵浦和でも再開発マンションが計画されているので、競合は避けられない。一方で 、北戸田駅周辺ではこのほかにも再開発計画がいくつもあるが、このマンション以外、具体化されていない。

 ただ、この 販売単価ならさいたま市やさいたま市以遠、都内の北区、板橋区あたりからも集客できるのではないか。申し込みが殺到しても驚かない。


ライブラリーラウンジ(左)とオーナーズラウンジ 完成予想図

(牧田 司記者 2012年3月15日)