RBA HOME> RBAタイムズHOME > 2011年 >

 

第23回RBA野球大会 水曜ブロック 

エイブル不戦敗の波紋 総合地所の戦いに注目

 来週7月20日(水)に行われる予定の水曜ブロック積和不動産−エイブルは、エイブルが当日行われる不動産健保野球大会に出場するため、RBAを欠場し、不戦敗とすることが決まった。雨天で中止にならない限り積和不動産の不戦勝が決まった。積和の次戦は伊藤忠ハウジング−リストの敗者、エイブルの次戦は総合地所−三井リハウス東京の敗者となる。

◇    ◆    ◇

 エイブルが次戦に出るかどうか、13日の試合後、前久保コーチを中心にナインが相談していた。健保大会の相手は青山メインランドだそうで、青山メインに勝つとタイセイ・ハウジーと戦うことになっている。記者は「RBAと健保のどちらを優先するかと言われれば、私は絶対RBAを優先する」と話した。

 しかし、ナインの気持ちは複雑だった。青山メインの元ベイスターズ吉井と対決したいし、健保大会の優勝候補でもあるタイセイと戦いたいと言う。それも納得できる。エイブルはタイセイと練習試合を行っているようだが、正式に戦ったことはない。彼我の力関係を知るためにも戦いたいのはよく分かる。

 RBAを欠場しても、次戦で総合地所−三井リハウス東京の敗者と決勝T進出をかける試合が出来るのも積和戦を不戦敗とすることを決定した理由の一つだろう。仮に積和に勝った場合、相手は伊藤忠ハウジング−リストの敗者だ。力関係を天秤にかければ、総合地所にも三井リハウスにも失礼だが、次戦を不戦敗としたほうが決勝Tに進出できる確率は高い。

 穏やかでないのは積和か。本間監督は不戦勝を歓迎しているのか、それとも地団太を踏んでいるのか。恐らく後者だろう。次戦を不戦勝しても、その次はリストか伊藤忠ハウジングではやや分が悪い。

 これでしめたと、漁夫の利を得るのはリストと伊藤忠ハウジングだろう。相手が積和なら勝てると読んでいるのではないか。カッカカッカとはらわたを煮えくり返しているのは総合地所か。記者のレーティングのせいかもしれないが、明らかに相手チームからは「お客さん」に見られている。

 しかし、記者は7年前の16回大会の長島の快投を忘れていない。検索すれば記事が出てくるが、積水ハウス相手に当時はトータルハウジングのエースとして出場。6回のあと2人のところで安打を打たれて大会史上2人目の完全試合を逃している。

 打たれた安打は当たりそこないで、迷走台風のように球がぐるぐる回転しながら1塁線上で複雑な動きをした。長島はグラブを叩きつけたが、球はあざ笑うかのようにするりとくぐりぬけた。試合は4−0で完封勝ちしている。積水には今も活躍中の中村純がいた。断っておくが、当時の積水は初参加の年で3勝をマークしたように決して弱いチームではなかった。

◇    ◆    ◇

 あのときのような打球が複雑な打動きをする球を投げたのを見たのは、21年のRBA取材の中で志村(三井不動産)と大條(元力建)しかいない。先日も、ミサワホーム東京の46歳の渡部が同じような球を処理してアウトにしたが、複雑な動きで言えば比べようもない。

 あれから7年。長島は46歳。同じ投球は望むべくもないが、当時の野手陣はザルそのものだった。それでも無失策に切り抜けた。トータルがエラーをしないのは奇跡に近かった。オープンハウスが旭化成ホームズを破ったように、奇跡が起きるのが野球だ。乾坤一擲、長島が勝負に出、野手陣が踏ん張れば次戦のリハウスを一蹴するかもしれない。リハウスは元巨人の作田が欠場のままシーズンを終えるかもしれない。


(牧田 司記者 7月15日)

ページトップへ戻る