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 「新たな視点でグループ総合力を構築」

東急不動産・金指社長


金指社長

 東急不動産は2月24日、恒例の東急不動産グループ懇親会を新装なった「ザキャピトルホテル東急」で行った。

 冒頭に挨拶に立った金指潔社長は、マンションやオフィス市場などが底入れ感が出てきたことなどを述べた後、今年度が最終年度となる「中期計画」はリーマンショックなどの影響で大幅に修正せざるを得ないことを語り、「次の計画は、グループの5年先、10年先のイメージを想定し、このような厳しい時代だからこそやり甲斐があるし、結果として実を結ぶためには、従来のやり方を変えようと言っている。グループの資産を『環境』という軸で考えると、当社は『パラオ』で素晴らしい資産を残してきたし、千葉県・市原市の保有林ではCO2削減に大きな貢献をしている。このように違った角度で見て、新しい総合的な価値を見出そうと考えている」などと述べた。

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 記者も、金指社長の考えに大賛成だ。同社グループがこれから他社と競い合っていく上でカギとなるのは、グループ総合力はもちろん東急電鉄を含めた東急グループ総合力をどう発揮していくかだと見ている。コーポレートスローガンである「美しい時代へ−東急グループ」をどう実践していくかだろう。

 同社は、マンションにしろオフィスにしろ業界ではトップクラスに大きく水をあけられている。しかし、こと「街づくり」の視点で考えれば、どこにも負けないと記者は思っている。金指社長は「パラオ」の例を上げたが、東急グループは「ハワイ」でも環境をテーマにした先駆的なホテルを建設している。環境共生の戸建てやマンションもどこよりも早く取り組んできた。かつて年間1,000戸は供給してきた建売住宅は、今期第3四半期末で65戸しかないのは信じられない。

 金指社長は、懇親会が今回で32回目となり、1回も休まず出席してきた80歳の住宅評論家・加藤憲一郎氏を称えたが、これまで同社グループが築き上げてきた歴史を振り返るのもいいことだと思う。


加藤氏

世界に誇れる隈氏デザインの「ザ・キャピトルホテル東急」(2/25)

(牧田 司 記者 2011年2月25日)