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売れ行き絶好調 三交不動産「アトレ羽村グランブリエ」


「アトレ羽村グランブリエ」完成予想図


 わが故郷三重県を代表するデベロッパー、三交不動産の売れ行き絶好調マンション「アトレ羽村グランブリエ」を紹介する。

 物件は、JR青梅線羽村駅から徒歩11分、羽村市神明台2丁目に位置する11階建て全151戸の規模。専有面積は70.40u〜110.05u、予定価格は1,900万円台〜3,900万円台(最多価格帯2,600万円台)。完成予定は2011年12月中旬。設計・施工は長谷工コーポレーション。販売代理は長谷工アーベスト。

 モデルルームは2月11日にオープンされたばかりだが、販売担当の内田由紀子さんは、「優先分譲といえる1章は全戸数の半分ぐらいは契約できそう。スタッフ8人が完全予約制で対応していますが、土曜、日曜は4〜5人に応援してもらっています。スタッフで対応しています。平日も満席になる時もあり、もうクタクタ、ボロボロの忙しさです。当初の予定では1章は40戸ぐらいしか想定していなかったのですが、即断即決で購入を決断される方も多い。予想外の反響に驚いています」と、声を弾ませていた。

 準工立地でありながら、敷地の南側にある工場は嫌悪施設ではないようで、絶対高さも地区計画で21mになるという(敷地の南東に隣接する工場は24時間操業で、風向きによっては硫黄の匂いもするというが、現地ではきちんと説明しているようだ)。値段は来場者には破格値として映っているようだ。

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 取材の目的は、この物件の予告広告がホームページに掲載されたころ、物件概要を見て「これは売れる」という予感があったのだが、「間違いなく売れる」という感触を現場を見て確認するためだった。

 「これは売れる」と思ったのは、次のような理由からだ。

 「羽村」というマイナーなイメージしかない立地だが、青梅線沿線には根強いマンション需要があると見ていたからだ。立川から青梅まで同沿線には同駅を含め中神、昭島、拝島、小作、河辺など13駅があるが、かつては年間数百戸の主に中堅デベロッパーによるマンションがコンスタントに売れていた。沿線にはそれだけの供給を吸収する需要が今でもあると思う。

 ところが、リーマンショック後はほとんど供給が途絶えた。その一方で、価格は土地代がただでも建たないような価格まで下落した。リーマンショック前までは沿線では坪単価130万円以上で供給されていたはずだ。

 今回の物件も坪単価は間違いなく130万円以下になるだろうと思っていた。まさかここまで安くなるととは予想しなかった。申し込みが殺到しても全然驚かない。専有面積が110u台の3,598万〜3,838万円の値段が一番高い角住戸は一スパン(11戸)全て予約が入っているのも当然だ。

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 何が嬉しいかといえば、やはり三交不動産のマンションが早期完売間違いなしの状況にあるからだし、自らのマンションを見る目もまんざらでないことも確認できたことだ。新宿からわざわざ往復で取材時間も含め4時間もかけて取材する価値が十分あった。

 単価は破格値だが、だからといって設備仕様が貧しいわけではない。貧弱だったら、沿線で分譲されている2,500万円台ぐらいから買える戸建てに勝てなかっただろう。記者は、このマンションと単価が同じぐらいの施工が長谷工コーポレーションではない千葉の郊外のマンションも見ているが、スペックは雲泥の差だ。

 これから、このような単価が低くて住宅地として人気がある中規模の郊外マンションが人気を呼びそうな予感がする。リーマンショック後、これらを地盤とする中堅デベロッパーがほとんど姿を消したからだ。

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 もう一つ、売れ行き好調の要因の一つとしてあげた内田さんの話を紹介しよう。それは「価格設定の早さ」だ。内田さんは「当社(長谷工アーベスト)の三交さんへの価格提示が早く、それに対する三交さんの決断も早かったことが、お客さまに早く価格をお知らせできたのもよかったと思います」と語った。

 最近は、ホームページに分譲開始の数カ月前に広告を出しながら、直前まで価格を公開しないところが多いが、お客さんの反応を見て価格を決めるなど失礼だしプロとして失格だ。早めに提示して、反響がなければ下げればいい。恥をかくかもしれないが、じらすよりそれのほうがよほど親切だ。

(牧田 司 記者 2011年2月21日)