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三井不動産グループが恒例の記者懇親会

 三井不動産は11月 1日、恒例の三井不動産グループ記者懇親会を開いた。

 冒頭に挨拶した菰田正信社長は、「欧州の金融不安、円高、タイの洪水などによる先行き不透明感は広がっているが、震災の影響は予想を超える速さで復旧・復興が進んでいる。分譲は昨年並みかそれ以上で、賃貸も影響は軽微。グローバル化については、中国のアウトレットが完成したほか、上海、天津、大連の開発も進んでいる。アコモデーション事業も大きな柱に成長している。 

 今年7月には当社は70周年を迎えたが、これからの未来都市構築に向けたスマートシティの取り組みも柏の葉などで進めている。当社のDNAであるソリューションを提供できるよう、進化させていく。新しい中期計画も策定中で、フロントランナーとしてチャレンジしていく」と語った。

 引き続いて乾杯の音頭を取った岩沙弘道会長は、「社長の立場から会長になって、今年は楽しい」などと参加者を笑わせたあと、菰田社長とほぼ同じ10分間にわって経済、政治などについて自説を展開。「今年は世界史的にも日本史的にも大きなパラダイムチェンジの年だ。欧州、アメリカの金融不安は去っておらず、市場が機能しないときのもろさを露呈した。根本的に金融の方向性を示す必要がある」と述べた。

 また、「震災復旧・復興では、経済界・民間が大きな力を発揮した。ややスピード感に欠けるが、復興の方向性が見えてきた。世界に向けて成果を出し、日本再生・創生に期待したい。 TPP も前向きに取り組み、わが国のものづくりの競争力の高さを発揮してほしい」と語った。

 また、住宅・不動産については「新規もセカンダリーも住宅は経済波及効果が大きく、即効性もある。歴史的な転換期を迎え、新しい秩序、成長の方向性を見出したい」と締めくくった。

(牧田 司記者 2011年11月2日)