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 予約殺到 三菱地所レジデンス「ザ・パークハウス津田沼奏の杜」


「ザ・パークハウス津田沼奏の杜」完成予想図

「新浦安」「海浜幕張」に続く人気住宅地になるか「奏の杜」

 三菱地所レジデンスは10月6日、 JR 津田沼駅から徒歩7分の区画整理地内で開発中の大規模マンション「ザ・パークハウス津田沼奏の杜(かなでのもり)」のモデルルーム内覧会を報道陣向けに行なった。事前の反響が5,000件弱あり、9月17日から行なっている予約制事前内覧会に約1,300件の来場予約を集めている人気物件だ。

 物件は、JR総武線津田沼駅から徒歩7分、習志野市谷津7丁目(津田沼駅南口特定土地区画整理事業保留予定地)に位置する17〜24階建て4棟721戸の規模。専有面積は56.78〜123.27u、価格は未定だが71u台で4,000万円台の前半で、坪単価は200万円を切る模様だ。設計・監理・施工はフジタ。竣工予定は平成25年4月中旬〜25年1月下旬。

 現地は、JR津田沼駅南口の約35万uの土地区画整理地内の一角にあり、今回が最初の分譲マンションとなる。区画整理事業地は約 250人の地権者からなる畑が中心だったところで、2007年に区画整理組合が設立された。全体の約20%を緑地とし、車歩分離、安心・安全の街づくり、環境配慮、エリアマネジメントなどがテーマとなっている。2013年度中に換地処分が行なわれる予定。

 マンションは、免震構造が採用され、様々な共用施設、同社オリジナルのエコシステム「soleco (ソレッコ)」や環境対応仕様の「エコアイズ」が採用されている。住戸プランは東向き、南東向き、南南西向き、南西向きとなり、71uがボリュームソーンとなる。

 このほか、アウトフレーム工法を採用して、住戸内の小梁がなく、引き戸は全てソフトクローズ機能付き、食洗機も標準装備。野菜や乾物のストッカーもついているのが特徴。

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 事前に単価は200万円を超えないと聞いていたので、間違いなく人気になると思っていた。記者のような千葉嫌い≠フ都民でも、習志野市や市川市は住んでもいい<Gリアのはずで、津田沼は都心へのアクセスがいい。都心へ30分圏で、成田や羽田にも1時間もかからない。谷津干潟にも歩こうと思えば歩ける近さだ。

 そして、なによりいいと思うのは、駅南口の街だ。駅の改札は3層分の高さで、そのまま舗道を渡って公園や商業施設の「モリシア」、千葉工大に続く。今回の「奏の杜」へはほとんど車道を渡らなくてアクセスできるはずだ。多摩センターの街もここに近い。

 単価も割安感がある。ターミナルへ同じ距離・時間の東京から西側の地域では坪200万円どころか、エリアによっては250万円以上だ。埼玉の志木、大宮、千葉県の松戸、柏なども200万円を超える。200万円以下は東武伊勢崎線の草加ぐらいだろう。そんなエリアに将来の住環境が担保されるのだから、ユーザーが殺到するのは当然だ。来場予約の約半分は地元だが、その他は広域からも集客できているということにも人気の高さがうかがえる。

 高値をつけられないのは、区画整理地内で初めての分譲で、戸数が多いことなどがその理由だろうし、同社には竣工まで売れればいいという考えはないはずだ。完売まで1年もかからないと見た。

 問題は、第2弾、第3弾のデベロッパーが決まっておらず、具体的な商業施設の誘致も決まっていない(公表できない)ということだろう。マンションや戸建ては今回のマンションの倍は供給されるはずだ。千葉県内では新浦安、海浜幕張が突出した人気の住宅地だが、今回の「奏の杜」が「柏の葉」と同じようにその仲間入りができるかもしれない。組合からタウンマネジメントを引き継ぐ「エリアマネジメント」の舵取りも見ものだ。

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 モデルルームでは、売りの一つになっている「MR (Mixed Reality :複合現実感)技術」を駆使した MR ヘッド・マウント・ディスプレイを採用して、双眼鏡みたいな機器を覗き込むと、完成した建物などをリアルに体感することができるコーナーもあったが、これは記者にとっては子どもだまし≠フようなもので、さっぱり分けが分からなかった。両手を使わなくてはならず機器が重い(1キロ近くか)。まだ3Dのほうがいい。


ビオガーデン(完成予想図)

(牧田 司 記者 2011年10月6日)