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 東北が地盤のサンシティが破たん 負債額249億円

 宮城県仙台市に本拠を置く東証1部のサンシティ(米川淳社長)は9月26日、民事再生手続き開始の申立てを仙台地方裁判所に行い、同日受理されたと発表した。負債額は約249億円。

 同社は平成4年設立。東北6県の地方都市を中心にマンションの分譲と販売代理で業績を伸ばし、平成14年12月には株式を店頭公開。その後、不動産流動化事業にも進出。平成16年に東証2部に上場。同18年に1部に指定替えされた。同19年度の売上は700億円を超え、営業利益は62億円を超えた。しかし、リーマン・ショック後は急速に業績が悪化。資金繰りに窮していた。

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 記者は同社設立の数年後、仙台まで出向いて取材したこともあり、同社が東京に進出して分譲したマンションの取材も行なっている。破たんの主因は、リーマンショック後に破たんした他のデベロッパーと同様、不動産流動化事業に進出したことだと考えている。地道にマンション事業を行なっていれば、このような事態にならなかったのではないか。震災復興でマンションの需要も期待できただけに残念だ。

(牧田 司 記者 2011年9月26日)