RBA HOME> RBAタイムズHOME >2011年 >

 スウェーデンハウス

若年層向けの戸建て「SAKITATE(サキタテ)」販売開始


「SAKITATE (サキタテ)」完成予想図

 スウェーデンハウスは9月15日、同社にとって5年振りという記者発表会を行い、20代からの家づくりを応援する「SAKITATE (サキタテ)」を 9月17日から発売すると発表した。近年、20歳代などの若年層が戸建てを取得するケースが増えていることに対応したもので、夫婦二人の暮らしから子育て、セカンドライフまで、20年後、30年後も家族のライフステージやライフスタイルに合わせて自由に間取りをカスタマイズすることができるのが特徴。

 木製サッシ3層ガラス窓、分厚い断熱材と北欧の天然木、独自の工法、50年間のアフターメンテナンスなどのシステムを搭載し、協同住宅ローンと提携して最長 50 年返済の長期住宅ローン「ファミリエ50」も利用できる。

 販売エリアは沖縄・一部地域を除く全国で、参考プランは20プラン、初年度販売目標棟数は200棟。坪数は28.45坪(94.06u)〜35.07坪(115.94u)、販売価格は1,942.5万〜2,184万円(税込)、坪単価は61万円 / 坪〜(税込)。

◇    ◆    ◇

 記者の主な取材フィールドはデベロッパーを中心とするマンションや建売住宅などだから、同社が5年振りに記者発表会を開いたということはピンと来ないが、他のハウスメーカーが頻繁に記者発表会を行なっていることを考えればやはり少ない。マスコミはメーカーとユーザーの橋渡しだ。どんどんこの種の発表会は行なうべきだろう。会見の会場にはたくさんの報道陣が駆けつけていた。


挨拶する小島常務

◇    ◆    ◇

 若年層をターゲットにした戸建て商品の販売は正解だろう。分譲マンションも建売住宅も同様に若年層の購入比率が高まっている。良質で賃料が安い賃貸住宅の供給が少なく、金融支援策もない現状を考えると、賃貸からマイホームへの流れは従来に増して加速するのは間違いない。

 同社の戸建ては、いわゆるパワービルダーなどの建売住宅よりは高いが、この点について同社常務執行役員営業本部長・小島敏之氏は「3層のガラス窓などスペックは落としたくない」と語ったように、品質には絶対的な自信を持っているからだと思う。それでも同社の従来商品より「1,000万円ぐらいは安い」(同氏)という。

 「50年住宅ローン」は、「いくら借りられるか」より「いくら返せるか」を重視する最近のユーザーの考えからすれば時代に逆行しているのかもしれないが、将来不安が少ない若年層にとっては初期の負担を軽減できるし、繰上げ返済も自由なので、選択肢の幅を広げる意味で結構なことだ。

 問題は、土地なしユーザーにどう対応するかだが、これも「他社と共同で団地を開発して普及に努めたい」と語った。戸建て注文住宅や建売住宅、マンション、商業施設などの複合開発は需要を喚起する有効な手段だと記者も思っているので、積極的な展開を期待したい。

 個人的には、「スウェーデンハウス」は「輸入住宅」のイメージが強すぎ、白の窓枠や化粧材、凹凸感のあるデザインはなじめないものがある。しかし、その一方で、北欧家具やサウナはいいと思う。東京ガスとコラボして今流行の「ミスティ空間」を提案すれば大ヒットするのではないか。環境にやさしい紙で出来た敷物やバッグなどの製品もある。

      
商品説明する左から営業企画部・藤田萌さん、商品開発部・川田真純さん

(牧田 司 記者 2011年9月21日)