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川崎からバス便ながら健闘

興和不動産・ナイス他「グリーンシア川崎京町」


「グリーンシア川崎京町」完成予想図

 川崎駅からバスで16分ながら堅調な売れ行きを見せているマンションを紹介しよう。興和不動産(事業比率60%)とナイス、長谷工コーポレーション(事業比率は両社で40%)が分譲している「グリーンシア川崎京町」だ。

 物件は、 JR東海道本線・JR 京浜東北線川崎駅からバス約16分徒歩1分、又はJR京浜東北線鶴見駅からバス11分徒歩2分、川崎市川崎区京町三丁目に位置する14階建て360戸の規模。専有面積は58.76〜110.61u、9月に分譲される2期(50戸)の予定価格は3,300万円台〜4,800万円台(最多価格帯3,400万円台)、平均坪単価は164万円。竣工予定は平成24年8月下旬。設計・監理はIAO竹田設計。施工は長谷工コーポレーション。販売代理は長谷工アーベスト、ナイス。

 現地は、バス便ながらマンション化が進む住宅街の一角。道路も広く、バスの運行本数も多い。敷地の南隣にはスーパー・ライフがあり、北隣は京町中学校、西隣は京町緑地、東隣には小田公園がある。

 建物は南向きのサウスコートが中心のイーストコートとサウスコートの3棟構成。周囲を緑で囲むランドプランが特徴。住戸プランは平均 76 uのファミリーが中心。

 7月に1期として南向き中心に80戸が分譲され、約8割に申し込みが入ったという。

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 ナイスの関係者から「京町がいい」と聞いたので見学した。「京町」という名前を聞いて、売主の幹事会社が興和不動産と知って、同社が20数年前に分譲した「セソール川崎京町ハイライズ」(528戸)を思い出した。当時は総じてマンションの売れ行きがよかったころだが、このマンションがバス便のハンディを跳ね返し人気になったのには驚いた。単価は忘れたが、坪200万円ぐらいはしたか、あるいはもっと安かったか。レベルの高いマンションという記憶がある。施工は今回と同じ長谷工コーポレーションだった。

 長谷工コーポレーション施工といえば、ナイスの「ヨコハマアイランドガーデン」(740戸)も近くに建っている。10年以上前に分譲されたもので、ヤシの木が植わっている南国風のマンションだった。単価は今回と同じぐらいではなかったか。

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 このエリアを知らない人は、どうしてこれほど駅から遠いのに売れるのだろうと不思議に思うかもしれないが、地元の人にすれば川崎駅周辺よりは住みやすい京町の環境が選ばれるとのことだ。来場者の7割弱は地元居住者で、幸区や神奈川区などからも来場があるという。川崎駅や鶴見駅の駅近なら坪200万円を突破するだけに、20坪で1,000万円も安いとなれば、こちらを選択するのもよく分かる。

 パンフレットに同封されている資料には、川崎区で過去10年間に供給されたマンションは11,033戸で、このうち興和不動産、ナイス、長谷工コーポレーションが供給・施工したマンションは3,305戸にのぼっており、シェアは約29%だという。供給シェアでみれば、ナイスが川崎市では圧倒的なシェアを占めるはずだ。地元を熟知しているナイスが販売代理の幹事を務めるのも納得だ。


アプローチガーデン (完成予想図)

(牧田 司 記者 2011年8月19日)