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「KATASU」を標準装備

伊藤忠都市開発「クレヴィア田園調布本町」


「クレヴィア田園調布本町」完成予想図


 伊藤忠都市開発が近く分譲する「クレヴィア田園調布本町」と「クレヴィア越中島」を見学した。まず、「田園調布本町」から紹介する。

 物件は、東急東横・目黒・多摩川線多摩川駅徒歩5分、大田区田園調布本町に位置する5階建て全59戸の規模。専有面積は46.23u〜85.21u、価格は未定。完成予定は平成23年7月末。販売代理は伊藤忠ハウジング。設計・施工は村本建設。

 最大の特徴は、マンションの供給が極端に少ない多摩川駅圏の物件である点だ。古いマンションはともかく、過去20年にさかのぼっても1、2物件だろう。極めて希少性のある物件だ。

 もう一つは、同社が開発したユニット収納「KATASU」を採用していることだ。これは居室間の左右2,100ミリ×奥行き1,100ミリのスペースを基本フレームで分割し、片面で3個、両面で6戸の組み替え可能なユニットで構成したものだ。ユニットは、M(幅700ミリ)、L(幅1,050ミリ)、S(幅350ミリ)の3種があり、様々に組み合わせて、書斎、子ども部屋、趣味室など目的に応じて無償でセレクトできるようにしている。自由にセレクトでき、パイプや棚なども可動式だから、選択の幅は無限といっていい。

 モデルルームでは、子ども部屋の提案がなされているが、中央にデスクを配し、上下左右は引き出し、本棚、クロゼットが配されていた。このほか大容量の玄関シューズボックス、洗濯機上部吊戸棚、偏心ボウル型洗面化粧台などが標準装備されている。

 偏心ボウル型洗面化粧台とは、ボウルが中央にある一般的な洗面台とは異なり、ボウルが右、あるいは左に片寄って設置されているものだ。三面鏡も鏡面が均等に3分割されているのではなく、中央の部分が幅にして20センチぐらいの狭さになっており、両側の鏡面を広くしたものになっている。ボウルがない部分には収納型の腰掛がついており、座って化粧ができる仕掛けも施されている。

 現地は、敷地北側に中原街道が走っているが、駐車場や駐輪場のスペースや植栽などによって緩衝帯としている。

 敷地が東から西に向って下がっている地型を利用して一階部分には奥行き6m近いテラスを設け、全居室の天井高を最大で3.1mとしているのも特徴の一つだ。

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 「KATASU」については、昨年、同社が初採用した「クレヴィア二子玉川」で見たが、「これはヒットする」と思った。「KATASU」や同社が開発した「モット・キッチン」、偏心ボウル型洗面化粧台などを見た来場者は一様に歓声の声を上げるという。

 予定単価については担当者から聞いているが、「決定はしていない」ということなので書かない。地価水準が高いエリアだけに安くはないが、思ったほど高くもないとだけしておこう。

(牧田 司 記者 2011年1月31日)