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オープンハウスが独走 「第一種低層のメゾネット」

同業他社も参入


「オープンレジデンス世田谷弦巻」完成予想図

 オープンハウス・ディベロップメントが分譲中のマンション「オープンレジデンス世田谷弦巻」を見学した。

 現地は、 東急田園都市線桜新町駅から徒歩11分、世田谷区弦巻2丁目の第一種低層住居専用地域に位置する地下1階、地上3階建て全17戸の規模。専有面積は71.11〜78.27u、近く分譲する2期7戸の価格は4,880万〜5,680万円。坪単価は235万円。設計・監理はアトリエティープラス。施工は東急建設。完成予定は平成24年4月末。販売代理はオープンハウス。

 5月23日から分譲開始されており、現在残りは7戸。6月19日に抽選分譲される。

 現地は、閑静な住宅街の高台の一角で住環境としては申し分ない。基本性能・設備仕様は、第一種低層のメゾネットタイプ、オーダーシステムなど同社のこれまでの物件と同じだ。

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 同社の「オープンレジデンス」を見学するのは、今回で8〜9件目だろうか。単価の安さと人気の住宅街ということから圧倒的な人気になった「三軒茶屋」「桜新町」「中野」などと比べると、最近の物件は完売までそれなりに時間がかかっているが、それでも極めて売れ行きがいいことに変わりない。現在、完成して売れ残っている物件はないはずだ。今回の「世田谷弦巻」も完売までは時間の問題だろう。

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 供給する物件をことごとく早期完売しているので記事として取り上げる価値などないが、注目すべきことがある。現在は同社が独走している「第一種低層のメゾネット」事業にコスモスイニシアやサジェストが参入することだ。これはニュースになる。

 記者は、同社のビジネスモデルとも言うべき「第一種低層のメゾネット」には早晩、同業他社も参入するだろうと思っていたので驚かないが、それだけ用地取得競争が激しくなり、用地高は分譲価格に跳ね返ってくるのは必至だ。

 オープンハウスは先駆者利益を享受できるのかどうかだが、同社のある担当者は「@城南・都心の古くから住宅だった高台 A3階建てB鉄筋コンクリート −というオープンレジデンスのコンセプトは、あらゆる建物の中で最も強い部類に入るはず。他社の参入も大歓迎。他社が参入すればマーケットとして成立し、認知度も高まってくる」と話している。

 「第一種低層のメゾネット」は、一定の需要層の心を捉える商品企画だ。乱売戦にならないことを期待したい。個人的には、かつて昭和50年代後半から60年代前半にかけてURやデベロッパー各社が分譲し、さらにはセボンが「RC造」として分譲した「タウンハウス」の進化型として「都市型タウンハウス」を供給して欲しいと思っているのだが…。


「オープンレジデンス世田谷弦巻」建設中の現場

(牧田 司 記者 2011年6月14日)