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積水ハウス 夏季電力15%削減に向けた

「節電アクションコンテスト」

 積水ハウスは6月13日、夏季電力15%削減に向けた取り組みとしてオーナーを対象とした「節電アクションコンテスト」を6月11日から開始したと発表した。

 「節電アクションコンテスト」は、オーナー向け専用サイトの会員16万人に参加を呼びかけて実施するもので、オーナーの節電に向けた行動事例を本サイトで公開し、節電アクションの拡大を目指す。

 同社は、一般的な戸建住宅の夏季電力消費の平均は約 500kWh/月であり、仮に3カ月間16万世帯が15%削減を達成すると3,600万kWh の節電(72,000世帯分の1カ月分の消費電力削減)につながるとしている。

 特にユニークな取り組みで大幅な削減率を達成した8家族や、すでに節電に取り組んでいる電力消費が特に少ない8家族に「エコ・ファミリー大賞」「エコ・ファミリー金賞」「エコ・ファミリー銀賞」を授賞する。また、15%以上の節電を達成したオーナーにもれなく副賞をプレゼントし、抽選で4家族に20万円分のリフォームエコポイントを進呈する。

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 大手ハウスメーカーが率先してこのような取り組みを行うのは、結構なことだ。記者は2年前、わが国最大のホームビルダーネットワーク「ジャーブネット」の「リーディングプロジェクト」のメンバーでもある岩手県北上市の「千田工務店・千田孝道社長から省エネについて話を聞き、次のように書いた。

 「同社は昭和57年創業で、長期優良住宅も9棟の実績があり、岩手県ナンバー1のビルダーだという。5年前から太陽光発電システムを標準装備、太陽光発電システムを搭載した顧客約180棟の毎月の電気使用量と、余った電力を電力会社に売る『売電料金』のデータを取っており、『省エネ大賞コンテスト』を毎年実施している。

 標準装備するのは、エコキュート、蓄熱暖房器、IHクッキングヒーター、食器洗乾燥機で、ガスや灯油を使用しなくても節電が可能なことを実証しようとしている。

 同社のホームページには、このデータも公表されている。ある5人家族の家庭の例を見ると、年間電気料金は約135,000円で、売電料金は約 67,000 円、実質支払い料金は約67,000円となっており、月額の平均支払額は約5,600円だ。また、2人家族の家庭では売電料金のほうが使用料金を上回っており、月平均で約5,000円の収入がある。

 千田社長は『お客さま同士が競い合って消費電力の削減に努めており、コンテストは毎回大盛況。感動もの。売電単価が48円に上昇したので、更なる効果が期待できる。光熱費ゼロを目指す』と語っている」

 取り組み次第で、大きな効果が期待できる見本だ。何ごとも楽しくないと続かないということだ。

(牧田 司 記者 2011年6月14日)