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 明和地所「クリオ築地川公園」 震災の影響全く受けず

GWに3分の2が売れる 3LDK10戸は2〜3日で完売


「クリオ築地川公園」の建設現場(白いシートがかかっている部分。築地川公園から写す)

 

 東日本大震災の影響がマンション市場にどのように表れるか、とりあえずこのゴールデンウィークの販売動向が注目されるところだが、全く影響を受けなかった物件を紹介しよう。明和地所が4月29日からモデルルームをオープンし、同日から販売開始した「クリオ築地川公園」だ。全30戸のうち20戸が5月8日までに契約済みとなった。

 物件は、東京メトロ日比谷線築地駅から徒歩3分、中央区築地七丁目に位置する11階建て30戸の規模。専有面積は55.02〜70.65u、価格は4,390万〜6,488万円(最多価格帯4,700万円)、坪単価289万円。竣工予定は平成24年3月下旬。設計はいしばし設計。施工は南海辰村建設。

 用地仕入を担当した同社マンション事業部主任・小宮山彰広氏が「仕入れた段階で間違いなく売れると確信した」と語り、販売担当の監査室主任・鶴田昇氏が「築地川公園に面し、対面は築地本願寺という開放感のある立地条件は競合他社に絶対負けないし、(分譲)単価は割安だし、設備仕様も負けない」と胸を張ったように、人気の要因はこの2人のコメントに集約される。

 敷地は2方道路の角地で、北西側には築地川公園があり、南西方向には築地本願寺の敷地が広がる。プランは南西向きの60uの2LDKと南西角の70uの3LDKと北西向きの55uの2LDKの3プラン。このうち3LDKの10戸はモデルルームオープン2〜3日で完売したという。来場者は120組。残り10戸のうち商談中も何戸かあり、鶴田氏は「われわれ内勤のスタッフが販売を担当しているが、営業の手を借りなくても間違いなく早期完売する」と語った。3LDKのプランは、もともと地元に住んでいるファミリー層が購入したという。

 また、鶴田氏は「私の印象では、横浜エリアの苦戦物件でもこのゴールデンウィーク期間中に売れており、震災の影響はあまり感じられない。むしろ、マンションは震災に強いことがプラスに働いているのでは」とも語った。

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人気の要因は、前述した通りだが、プラン、設備仕様もなかなかいい。3LDKのプランがモデルルームになっているが、収納の扉はレザー調で、把手のデザインもお洒落。玄関床、システムキッチン、洗面室のカウンタートップは大理石か御影石で、システムキッチンは扉を膝や手で押せば開くドアポケットが採用されていた。キッチンに面した洋室は独立型のダイニングに設計変更できる提案もいい。

 この2〜3年、中央区ではマンション供給が激増している。概ね売れ行きは好調だが、単価は上昇気味で、立地条件のいいものは坪300万円を突破してきている。その意味でも、この物件は割安感もある。

  
オープンキッチンの提案                  仕切りが自由にできる洗面の収納

(牧田 司 記者 2011年5月9日)