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野村不動産「プラウド代官山」

渋谷の利便性を享受しつつ

「代官山」の価値を最大限に引き出す


「プラウド代官山」(完成予想図)

 

 今回も野村不動産のマンションを紹介する。「プラウド代官山」だ。単価水準は、前回紹介した「プラウド上原」と同じくらいかやや高いぐらいだが、商品企画、コンセプトが全く異なる。いかにも「代官山」のマンションだ。

 物件は、東横線代官山駅から徒歩9分、または山手線渋谷駅から徒歩10分、渋谷区鉢山町に位置する4階建て全24戸の規模。専有面積は41.01〜83.62u、1期(16戸)の価格は4,990万〜13,980万円 (最多価格帯8,100万円台、10,400万円台) 、坪単価425万円。入居予定は平成24年3月中旬。設計・監理はAA&SUN 。施工は東洋建設。

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 物件概要でも分かるように、このマンションは渋谷駅と代官山駅のほぼ中間にある。利便性なら渋谷だが、お洒落な街として知られる代官山も捨てがたい。物件名を「代官山」にしたのは、双方の需要層を取り込もうとする戦略と見て取れる。

 商品企画、コンセプトも「代官山」を意識したものだ。外観もモデルルームも基調は「白」だ。しかし、ただの「白」ではない。ガラス手すりはグラデーションが掛かっており、モデルルームの廊下には黒のボーダータイルが等間隔に敷かれていた。モダンでお洒落な需要層を意識したデザインであるのがはっきり分かる。記者もボーダータイルにはほれ込んだ。

 設備仕様も、最近見た渋谷、代官山の物件と比べ優れている。駐車場は地下だし、ドアの把手には革製品が採用されているし、リビングドアは突き板仕様、居室のガラス仕切りにはいわゆるファブリック(布)が織り込まれていた。単価は高いが、それだけの価値がある。

 今回も物件の案内をしてくれたのは同社広報部マネージャーの北井大介氏だったが、北井氏は、この物件の商品企画段階から関わっているという。「戸数が少なく、立地が立地だけに広いタイプはグロスが張るが、スペックのディテールにも手を抜いていない。オーダーにも対応している。残りは3分の1ぐらい」と話した。

 「渋谷」の利便性を享受しつつ、「代官山」の価値をこれほどまでに高めたマンションは少ない。


ラウンジ

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 「プラウド上原」では「設計会社が重要」と書いた。今回の「AA&SUN 」は実は全く知らない。そこで同社のホームページを見てみた。同社の実績として紹介されていた8物件のうち4物件は見学している物件だった。もう一物件は見てはいないが、分譲時期が異なっていたら、自分自身が購入を検討しただろうという物件だった。また、3つ持っている特許のうち「クロスメゾネット」はよく知っている。「いい仕事」をしている会社だ。


エントランス

(牧田 司 記者 2011年4月25日)