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住友林業 防火・準防火でも真壁造りが可能な構法開発


  住友林業は4月25日、日本の伝統的な工法に見られる内装仕上げである真壁造りを、防火地域や準防火地域などの防火規制の厳しい地域でも建築できる「木造準耐火真壁構造」を新たに開発したと発表した。

 今回開発した「木造準耐火真壁構造」は、同社が開発したオリジナルの技術として特許出願をしており、「住友林業の家」の標準的な柱の太さや壁の厚みを変えることなく、防火地域での木造住宅や準防火地域での3階建て木造住宅でも内装の真壁仕上げを可能にした。

 防火規制の厳しい地域では、外壁や間仕切壁には準耐火構造に相当する性能が求められているが、同社の「木造準耐火真壁構造」は、室内空間の有効面積を損なうことなく準耐火構造45分以上の性能を実現した。同社は、木造戸建住宅にとどまらず、耐火性能を求められる伝統的建造物などへの適用など可能性が広がると考えている。

 真壁とは、柱と柱の間に壁を納め、柱が見えるようにした壁。一般に和風の部屋に見られる。これに対して、柱を外側に出さず壁だけを見せるものは大壁と呼ばれ、洋風の部屋に多く見られる。

(牧田 司 記者 2011年4月25日)