RBA HOME> RBAタイムズHOME >2011年 >

西新宿の弊社事務所も大揺れ 女性がバニックに

 

 弊社スタッフもパニック−先ほど14時45分ごろ、宮城県北部で震度7、東京都で5強を記録した地震で弊社が入居する西新宿・小田急第一生命ビル15階は、縦揺れはそれほど感じなかったが、左右に大きく揺れ、机の上の書類が散乱し、女性社員の中には腰抜け状態になったり、泣き出しそうな表情を浮かべたりするなど事務所はパニック状態に陥った。

 記者は、このビルは耐震構造になっているので安全だと確信していたので、かわいそうだとは思ったが、「このビルは大丈夫だ」と叫びながら、パニック状態の女性を撮りまくった。立っているのがやっとの揺れだった。

 防災センターから「当ビルは耐震構造となっていますので、ご安心ください」との放送があったが、地震発生から10分以上が経過していた。パニック状態にならないよう敏速に対応してほしかった。高層ビルは揺れによって倒壊を防ぐ構造になっていることを周知徹底すべきことも改めて思った。地震発生から50分も経過したのに、携帯はいまだに通じない。

  

【続報】

 地震が収まってから取材しようと避難階段を下りて2階ロビーまで降りた。途中、ボードの壁がところどころはがれ、壁にも亀裂が入っていた。2階まで降りると、ロビーのタイルが一部盛り上がっていた。

 タクシーを拾い、被害が出ているという九段会館に向かおうと思ったが、ビルの隣のホテルマンに聞いたら、地震が起きてからタクシーは1台も来ていないという。地震発生から1時間ぐらい経過していた。

 そこで、歩いて数分の都庁に向かった。大きな混乱はなかったようで、隣の新宿中央公園へ誘導するアナウンスを流しただけという。公園には周辺のビルから避難してきた会社員などがたくさんいた。ヘルメットに、菓子パンなどが入ったリュックを背負った人もたくさん見られた。携帯はつながらないので、公衆電話には人が群がっていた。

 何人かに声を掛けた。3人組の女子学生は「グループディスカッションをしている最中。『すぐ、出てください』と知らされたので、駅に向かったが、公園のほうが安心だと考えて、やってきました。情報が全然得られない」と、ワンセグに聞き入っていた。

 しょっちゅう地震が起きる盛岡から出張で西新宿のビルに来ていたサラリーマンは「出張で地震を逃れたが、逆に家族が心配。3月5日に茨城で30頭のイルカが死んだニュースを聞いたとき、そろそろあるかとは思った。ニュージーランドでも地震の前に大量(107頭)のクジラが死んだのも聞きましたし…」サラリーマンは公衆電話で家族にだろうか電話していたが、結局つながらなかった。手は震えていた。

 防災センターの第1報が気になったので、防災センターに確認に行った。担当者は「第1報道は地震発生後の2時52分、次が55分、その次が58分」と話したが、「入居者の方から第1報は聞こえなかったという声もいただいた」と語った(記者が聞いたのは58分の第3報だったような気がする)

 地震発生から4時間が経過したいま18時現在、都内の携帯はほとんどつながらないようだ。

    
避難階段         避難階段            ロビー

  
      新宿中央公園

(牧田 司 記者 2011年3月11日)