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甲府の一等地で坪単価120万円

 大京「ライオンズタワー甲府丸の内」


「ライオンズタワー甲府丸の内」完成予想図


 大京は3月1日、4月中旬に分譲する「商・学・住」の市街地再開発事業マンション「ライオンズタワー甲府丸の内」のプロジェクト発表会を行った。

 物件は、JR中央線甲府駅から徒歩7分、甲府市丸の内1丁目に位置する地下1階地上20階建て全104戸(販売住戸100戸、非分譲住戸4戸)の規模。専有面積は約 60〜130平方b、予定価格は1,600万円台〜4,900万円台(最多販売価格帯3,300万円台)、坪単価は約120万円。竣工予定は平成22年8月中旬。施工は西松建設。設計はシグマ建築企画。総事業費は107億円。

 同事業は06年に都市計画決定、 08年6月に着工した。当初は日本綜合地所が参加組合員としてマンションを分譲することになっていたが、同社が破たんしたため、大京が昨年12月、組合と再契約した。

 現地は、県庁、市役所まで徒歩1分、県立図書館、甲府城跡がある舞鶴城公園などにも近接。市内の一等地に立地している。建物は地階から2階までがスーパーなどの商店、3〜6階が駐車場、7〜8階が県立宝石美術専門学校、9階〜20階がマンション。

 外観デザインは2〜6階がパンチングメタルを、7〜8階がブラック調吹付けタイル、9〜20階がホワイト調タイルとするなど色彩と形状を分節。階高は約3.2メートル、アウトフレーム工法、ワイドスパンが特徴。屋上庭園も設置している。

 挨拶した甲府紅梅地区市街地再開発組合・宇佐美太郎理事長は「中心市街地の活性化の起爆剤となるよう早期完売を希望しているし、組合としても最大限協力する」と語った。

 また、大京常務執行役員・立石恭司氏は「当社が甲府でマンションを分譲するのは10数年前に続き2棟目。丸の内という重みのあるアドレスで参加組合員として分譲できることを光栄に思う。富士山もアルプスも甲斐駒も一望できる好立地で、分譲保留床は9階からだが、階高が高いため実質的には12階に相当するようレベルも高いマンション。早期完売を目指す」と語った。

 反響もよく、今週末の内覧会は約80組の予約が入っているという。

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 甲府は仕事やプライベートで数回訪れている。駅南口から一直線に続く道路にはケヤキの大木の街路樹が植えられた美しい街だ。北口には湯村温泉もある。現地は県庁、市役所、城跡にも近い。住居表示が「丸の内」ということから分かるように一等地だ。基本性能も高く、 一級品のマンションだ。風格もある。

 事業費の4割以上が国や県などからの補助金で賄われているためでもあろうが、坪単価120万円は信じられない安さだ。記者の相場観からすれば坪170万円ぐらいか。甲府の不動産市場は全く分からないが、申し込みが殺到してもおかしくない。このマンションが残るようだと、地方都市の経済は想像以上に厳しいということになりそうだ。県民力が問われるマンションでもある。購入者は市から中心市街地活性化区域への定住を促進するための助成金として50万円の補助金も受けられる。

  
「ライオンズタワー甲府丸の内」完成予想図          ラウンジ(完成予想図)

(牧田 司 記者 2010年3月2日)