野村不動産「日本橋室町野村ビル」竣工
「YUITO （ユイト）」10月28日オープン
「日本橋室町野村ビル」
野村不動産は10月28日、日本橋室町東地区で開発を進めてきた「日本橋室町野村ビル」の商業・サービスゾーン「 YUITO （ユイト）」をグランドオープンする。オープンに先立つ25日、プロジェクト説明会と内覧会を行った。
同ビルは、東京メトロ銀座線・半蔵門線三越前駅に直結した地下1階地上21階建て延床面積約46,400平方㍍（商業・サービス施設は約9,000平方㍍）。設計・監理は野村不動産・日建設計。商環境設計はジオ・アカマツ。施工は大林組・野村建設工業。
100尺ガイドラインによって低層部の外観は花崗岩の割り肌仕上げの列柱を採用。それ以上のガラスカーテンウォールの高層部は約 5 メートルセットバックさせ緑化を施している。10～21階と8・9階の一部は新生銀行の本店と店舗が入居する。
都市再生特別地区と容積率の移転などで容積率は800％から約1400％への緩和を受けている。天井高約3メートル、約1,200平方㍍の無柱空間を実現した。
「YUITO （ユイト）」は、日本橋が江戸の時代より五街道の起点の街として栄え、都と都をつなぐ役割（結都）を果たしてきたことから名づけられた。物販店3店、飲食店9店、「野村コンファレンスプラザ日本橋」、金融店舗やクリニックなどで構成されている。
プロジェクト説明会で挨拶した同社取締役常務執行役員法人カンパニー長・宮島青史氏は、「当社は昭和 32 年、野村證券から独立して、ここ日本橋に本社を置いた。その後､昭和53年には本拠を新宿に移した。今回の複合ビルは、横浜ビジネスパークに次ぐ大規模なもので、また『日本橋』に戻ってきたような気分で感慨深いものがある。新参者として厳しい目にさらされながら、新しい日本橋の活性化にお役に立ちたい」と語った。
年間賃貸収入は約30億円を見込んでいる。
YUITOエントランス 屋上緑化 大ホール
◇ ◆ ◇
４階のワンフロア約890平方メートルを独占する「ＸＥＸ日本橋」が面白い。イタリアンが中心だが、生演奏が楽しめるゆったりしたバーにゴルフシュミレーション、カラオケ室もある。ランチはビュッフェスタイルで 1,300 円とか。外国人のスタッフも多く、どこか隣接のマンダリンのバーにも似ている。朝の 4 時まで営業というのもいい。
オーナーシェフのサルヴァトーレ・クオモ氏は女性に人気だそうで、系列店で記者も一度食べたことがあるが美味しかった。
３階の「D ブラッスリー＆スウィートルーム」は、何の店か分からない黒と赤が印象的な店構えだが、内装は全てピンク。若い女性をターゲットにした店なのだろう。記者は足がすくんでしまった。
「ＸＥＸ日本橋」
.
「D ブラッスリー＆スウィートルーム」
◇ ◆ ◇
「COREDO室町」がどちらかといえば１フロアに３～９店舗と多いのに対し、「YUITO」は１～５店舗と少なく、ゆったりしているのが特徴だ。各フロアは白か黒のデザインで統一されており、広いロビーのようなスペースがあるのも特徴だ。
（牧田 司 記者 2010年10月26日）