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坪単価200万円前後は安い

東京建物・日土地販売「Brillia 辰巳 CANAL TERRACE」


「Brillia 辰巳 CANAL TERRACE」完成予想図

 東京建物(事業比率60%)と日本土地建物販売(同40%)が11月に分譲する「Brillia 辰巳 CANAL TERRACE」を見学した。

 物件は、東京メトロ有楽町線辰巳駅から徒歩11分、江東区辰巳1丁目に位置する15階建て全232戸。専有面積は60.85m2〜103.61m2、1期(戸数未定)の予定価格は3,300万円〜7,100万円、予定坪単価は200万円前後。竣工予定は2011年11月下旬。設計・監理・施工は長谷工コーポレーション。

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 単価を聞いてモデルルームを見学して早期完売を確信した。まず単価。記者は、この物件との単価比較で参考にしたのは昨年分譲で圧倒的な人気になったコスモスイニシアの「ザ・晴海レジデンス」(438戸)と「晴海テラス」(378戸)だ。勝どき駅から徒歩10分の中央区晴海5丁目に位置する双方で816戸の規模だ。単価が217万円という信じられない安さだったこともあり、わずか半年で完売となった。施工は長谷工コーポレーションだった。

 今回の「辰巳」はどうか。所在地が「中央区」でなく「江東区」で、物流倉庫跡地(用途は準工)というハンディはあるが、敷地の北側は運河で、辰巳の森公園にも近接しているというメリットもある。さらに辰巳駅圏では過去7年間マンション分譲事例がないという「空白区」であることを考慮しても、「晴海」と同じぐらいの単価設定になるのではと思った。

 ところが、記者の予想より随分低い200万円前後になるという。圧倒的な価格の安さだ。「豊洲」やこれから分譲される「晴海」の物件よりも少なくとも坪50万円、20坪で1000万円は安い。これは大きな訴求力があるとみた。

 物件の基本性能・居住性能はどうか。都の「マンション環境性能表示」でも星11個(従前の制度で満点は星12個)を獲得している。直床だが、その他の設備仕様は全て水準以上だ。坪単価200万円前後のそれではない。

 モデルルームは、子育てファミリーの入居を想定した「食育」をテーマにしたものだ。東京ガスとコラボした「キッチンスイート」には、キッチンサイドに多目的に利用できるカウンターを設置、調理台にも食卓にもなるカウンターもオプションで設置できるようになっていた。

 きめ細かな配慮では、全住戸にオリジナルの防災リュックを設置している。従来から同社は防災にも力を入れていたが、防災備品は缶入りだったのを、今回の「辰巳」や近く分譲する「大井町」「成増」の物件から防災リュックに変更するという。万が一の時には背負えるし、地面に置けば腰掛けることもできるものだ。これなら子どもの遠足にも利用できそうだ。

 完全予約制でモデルルームを9月18日から公開しているが、すでに300件前後の来場があるという。同社では一期分譲として60戸ぐらいを供給するというが、記者は100戸でもすぐに売れると読んだ。


キッチンスイート

(牧田 司 記者 2010年9月28日)